死について考える

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死について考える

  • 著者名:遠藤周作
  • 価格 ¥440(本体¥400)
  • 光文社(2011/02発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334723224
  • NDC分類:914.6

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内容説明

「本当に苦しいでしょうね」「やがて私たちもそうなるんですから」生き残る者のこの言葉はまもなく地上を去っていく者に理解と人間的連帯とを示し、ある程度の慰めを与える。だが、それは死んでいく者の苦しみの半分を慰めてあげても、あとの半分を鎮めはしない。その五〇パーセントをも鎮めるには……。著者が遺そうとした心優しいメッセージ。

目次

死にげいこせん花の雨
死の夢
老いることは辛いことだ
うまく年をとること
羨ましい死に方
釈迦とキリストの死に方
ホスピス
騙された患者と騙されたふりをする患者
デス・エデュケーション
グリーフ・エデュケーション〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

団塊シニア

30
先月母が亡くなった、認知症、大腸がんとこの2年間母にとってつらい日々であった、最期はがんの痛みで悲鳴をあげモルヒネで軽減したが力尽き95歳の人生に幕を閉じた、亡くなった悲しみよりも痛みから解放された安堵感のほうが強かった、そういう意味では母の死から、死とは解放ではないかと私には思えた、丁度亡くなる前に本書を読んだだけに共感するところが多かった。2020/04/23

ののまる

15
人間は若いときは肉体的な感覚で世界を識る(肉体の時代)。中年になると肉体は衰え、心の時代、もしくは知性の時代となり、心や知性で世界を掴む。老年になると、肉体も知性も衰えるが、知性のもっと奥にある魂によって、次なる世界から来る発信音を、肉体の時代よりも、知性の時代よりも聴くことができる。2016/01/11

nchtakayama

11
来世を信じるから、笑顔で生きていける。一所懸命生きて死んだあとに、大好きなきみにまた会える。最後に行く場所はみんな一緒。 エピグラフが良かった。「死というのは、たぶん、海みたいなものだろうな 入っていくときはつめたいが、いったん中に入ってしまうと……セブスロン」遠藤周作のサクッと軽い文章読んだのは初めて。ずいぶん重層的な人だったんだなぁ。2020/02/09

JonesDaI

10
親や祖母も年をとったし、自分自身ちょっと油断するとコンディションが悪化するようになってきたので読んでみた。死はもう避けようがないからか、主に語られたのはいかにそれを迎えるかという観点だった。苦しくても延命の処置をするか、穏やかに死を迎えるか、というのは個人差があると思うし、自分の今の意見と例えば30年後の意見は異なってくると思う。それでも今からこういう問題に向き合っていくのは選択肢を知る意味でもいいと思った。作中には宗教に絡めた話も多く、こういう答えようのない問題に対する回答の手法が宗教なのかなと感じた。2022/11/03

チサエ

9
『祈れません、と言っても、それが既に祈りになっているのだから一向に構わぬ、と私は思うのです。「苦しくて祈れません」「不安で祈れません」「もう絶望して祈れません」「神様がいないような気がしてきましたので祈れません」「こんな目にあわせる神様、とても祈れません」というような祈れませんであっても、それは神との対話ですから既に祈りです。たとえ祈れなくても神がそれを大きく包んでくれるというような感じがします』2023/03/13

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