ハヤカワ文庫JA<br> 老ヴォールの惑星

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ハヤカワ文庫JA
老ヴォールの惑星

  • 著者名:小川一水【著】
  • 価格 ¥836(本体¥760)
  • 早川書房(2013/11発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
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  • ISBN:9784150308094

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内容説明

偵察機の墜落により、おれは惑星パラーザの海に着水した。だが、救援要請は徒労に終わる。陸地を持たず、夜が訪れない表面積8億平方キロの海原で、自らの位置を特定する術はなかったのだ--通信機の対話だけを頼りに、無人の海を生き抜いた男の生涯「漂った男」、ホット・ジュピターに暮らす特異な知性体の生態を描き、SFマガジン読者賞を受賞した表題作ほか、環境と主体の相克を描破した4篇を収録。著者初の作品集

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みっちゃん

119
ひたすら【天冥の標】の新刊を待ちわびる今日この頃。そうだ!今こそ未読の小川作品を読もう!過酷な環境でしなやかに力強く生き延びる彼ら。どの作品も、この設定からこの展開ですか!?と嬉しい驚きをもたらしてくれる。あっ、このアイディア【天冥の標】にも活きてるわ!と思ったりそれも楽しかった。ユーモラスな語り口ながら、人と触れあい繋がる事がどんなにかけがえのない事か、気づかせてくれた【漂った男】がやっぱり一番だったなあ。2014/07/13

文庫フリーク@灯れ松明の火

117
「ギャルナフカの迷宮」「老ヴォールの惑星」「幸せになる箱庭」「漂う男」 4話どれもが魅力的だが、地下迷宮に囚われた囚人たちが、秩序ある社会を創りあげる「ギャルナフカの迷宮」、その対を成す「漂う男」がなんとも秀逸。Uフォンという通信機器だけを支えに、海しかない無人惑星パラーザを漂流し、救援を待つ男・タテルマ少尉。28キロ四方の平面に置かれた直径1ミリの砂粒の存在と化し、しかも潮流に乗って漂う、救援が極めて絶望的な設定。シンプルな設定だけに、タワリ中尉ら男のダンディズムが魅せる。「足が、踏んだ」素っ気ない→2014/11/24

いおむ

92
堪能しました。正直中短編よりはずっとながくその世界に浸れれる長編の方が好みなのですが、この本に収められた4編の作品はどれも丁度良くそれぞれ素晴らしかった。SFではお馴染みのシチュエーションではあるが、小川さんらしいひねりとアイディアで十分楽しめる2作品「老ヴォールの惑星」「幸せになる箱庭」と極限の状況に陥った主人公の体験を描く「ギャルナフカの迷宮」「漂った男」の2つ。特に最後の「漂った男」が今の自分には一番面白かったです!これだからSFはやめられな(^_-)-☆2019/05/12

mihya

91
中短編4本。どれも読み応えあり。 「漂った男」が凄かった。不時着した水の惑星でただ通信するだけで漂い続ける軍人の話。通信相手のタワリ中尉との関係も良かったし、最後の緊張感には思わず息を止めて読んでしまった。 面白かった。2023/08/05

とら

85
星雲賞受賞作「漂った男」を含む濃密なSFを4篇収録。「ギャルナフカの迷宮」と「漂った男」は物語に心情が入り込みすぎて読むのが止められないのは勿論、感情の起伏が終始もの凄いことになっていた。大好き。小川一水さんは初読だったのだが、早く読まなかったことに本気で後悔。購入してあって積本化しているのが何冊もある。文章自体は読みやすいし、物語も基本情報だけ分かればそこからはどこまででも入り込める。なのに軽さは全く無く、どこか奥深さを感じさせるこの作品群に纏った雰囲気、バランスに、脱帽である。余韻がまだ残っている。2014/02/21

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