内容説明
幕末動乱の京都で小さな骨董屋を営む征次郎には2つの裏の顔があった。世間に出せないいわくつきの品物を取引する“六道(ろくどう)闇ノ市”の一員であること。長尾流体術、鞍馬楊心流(ようしんりゅう)剣術を修めた武士の身分を捨てたこと。闇の骨董鑑定人・征次郎が、魔道に巣くう贋作(がんさく)師に立ち向かい、時代を揺るがす難事件に挑む!(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サンディK32
12
骨董は魔道、幕末期の物語だが国の動向に関わり無く、其々の生き様に焦点が置かれてる趣きの、サスペンス感の強い物語。専門的な話はともかく、頻繁に繰り出される偶然性には若干はなじらんでしまい、今一つ入り込めず… 火坂氏の小説は実在の人物ネタがやはり面白く感じます。連作なので、機会があれば又。2016/11/27
naolog
10
2巻の後に1巻を読んだせいか、征次郎のやんちゃさが目立つ。骨董の知識が少しあると、知的に感じられますよね。2016/09/26
ふみえ
8
骨董のちょっとした蘊蓄が語られ物知り気分。贋物か真物か、なんで分かるのか?カッコいいな。第二弾も読もう。2016/05/14
てっしー
5
「骨董は、ただの我楽多なんかじゃない...人はその真実の美しさに、高い金を払うんだ」(p.439)・・・実に面白かった!幕末の骨董屋さんを主人公にした連作集ですが、この本自体が、まさに掘り出し物!蒐集癖のある私には、この本の登場人物の狂気が痛いほどよく分かります。陶磁器や掛け軸など、様々な骨董品の雑学も身について、非常においしい小説です。出てくる料亭や和菓子屋さんなども実在した(している)ものも多く、その点からも楽しめます。主人公のキャラがイマイチはっきりしなかったことだけが、ちょっぴり残念。2012/09/26
kun-kun
5
幕末、ひとりのワケアリ骨董屋が京都長崎加賀を舞台に大活躍。蘊蓄ありアクションありだし、芸伎さんや新撰組まで絡んで、完全なエンターテイメントになってるので、このままドラマ化求む!!(笑)2011/04/06
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