中公新書<br> 日露戦争史 20世紀最初の大国間戦争

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中公新書
日露戦争史 20世紀最初の大国間戦争

  • 著者名:横手慎二【著】
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • 中央公論新社(2014/01発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121017925

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内容説明

日露戦争は、日本とロシアにとってそれぞれにきわめて影響の大きい戦争であったが、客観的になかなか評価が確定していない。戦後一〇〇年にあたり、その地球規模での意味に言及する試みがなされているが、本書は、ロシア近現代史の視点も含めて、戦争の背景・経過・影響を通覧しようとするものである。双方の認識に極端な差があったことが、戦争の帰趨にどのように影響を及ぼしたかを明瞭に伝える。

目次

序章 世紀転換期の世界
第1章 世紀転換期の日本とロシア
第2章 戦争の地理学
第3章 政事と軍事
第4章 戦争への道程
第5章 開戦
第6章 陸と海の絆
第7章 終局
終章 近い未来と遠い未来

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

141
まあ日露戦争については様々な人が分析されたり、小説に書かれたりしています。この本もどちらかというと同じような感じかと思いましたが、ロシアの軍事思想家のアレクサンドラ・スヴェーチンという人物の書いた著作を敷衍していてそこらへんが従来のものとは異なっている気がしました。日本ばかりではなくロシアのことも書かれているので客観的に読めます。2016/05/11

TS10

23
ロシアは東方への人口移譲を目的に、シベリア鉄道を建設し、その途上に東清鉄道を敷設するも、義和団事件により騒擾の発生していた満州においては、軍事力を行使する必要が生じる。この行動は、日本との間にセキュリティ・ジレンマを惹起し、日本は朝鮮半島において軍事的な独占権を求めるようになる。しかし、ロシアは満州からの撤退も、日本による朝鮮半島の独占も認めず、交渉は決裂し、日本はロシアに戦争を仕掛けるに至る。ロシアは植民地国家として日本を見做し、扱っていたが、実際には大国であったことが戦争により判明することとなる。2024/04/20

紙狸

21
2005年刊行。横手慎二氏が『スターリン』に先だって、『日露戦争史』を中公新書として書いていた。全212頁。第5章開戦は半分を過ぎた113頁から。つまり戦争の経緯に入る前の叙述が長い。副題「20世紀最初の大国間戦争」が表現する日露戦争の位置づけを丁寧に説明している。普仏戦争以降の数十年間、欧米では大国間の戦争はなかった。イギリスが南アフリカで、アメリカがフィリピンで戦ったような植民地での戦争はあった。ロシアは日本相手の戦争は「植民地での戦争」のようなものと想定していたが、日本は大国の戦争を遂行した。2024/03/24

coolflat

20
日本が日露戦争に勝利した理由に、著者は日本の外交的勝利を指摘している。日本は日韓議定書により韓国を同盟国とし、同国内での用兵権を確保した。また清国とは中立を維持した。一方のロシアはどうかというと、例えばロシアの駐韓使節は、韓国が一方的に日本の影響力のもとに置かれたことに抗議するだけで、具体的に日本の行動を妨害する行動を取らなかった。さらに清国に対しては、元々ロシア軍の満州における居座りがこの戦争の発端にあったので、日本のように清国の利益のために自国に有効的な中立を守るよう求めることができなかった。2020/04/22

mitei

13
日露戦争前後の日ロ間のやりとり、戦争の経緯が克明に書かれていた。そのあたりの歴史を勉強するには最適の本だと思う。2010/03/14

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