内容説明
天才棋士と騒がれる一方、ギャンブルで作った借金は億単位、正妻と子供のいる自宅には三年間も帰らず愛人の所に入り浸り、酒での乱行も数知れず。そんな秀行さんも齢八〇を超えた。とっくに博打場でくたばっているはずが、死神にも見放されたらしい。三度のガンを患うも、みな克服してしまう。「こんなに長く生かしやがって」憎まれ口をききながら、今日も競輪場に通う――。無頼派勝負師が語る痛快なるその半生。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
78
NHKで藤沢秀行氏を追ったドキュメントを見てから気になっていた人だ。ギャンブル・酒・女の天才棋士、競輪の一点買いで400万近くを当てたという話の一方で借金も相当、アル中であり実の家には3年も帰らずといった多くの伝説のような話がたくさんある方だ。ガンにも侵されながらそれでも囲碁の世界で活躍された。今、将棋にしろ囲碁にしろコンピューターと勝負するのが流行っているようだ。そしてどんどん強くなっているがギャンブルをして大酒を呑んで女性関係も絶えない囲碁をするコンピューターはない。氏のような棋士には絶対勝てまい。2017/01/07
ばっか殿すん
21
破天荒に生きる…。このおっさんが魅力的なのは突き抜けているから。このおっさんが迷惑なのは突き抜けているから。それが良いんだか悪いんだかはその人自身でしかわかりませんが、これが自分の"人生を生きる"ってやつでしょうか。 野垂死に…。それもいいかもと思わせてくれる本でした。2015/10/13
ichiro-k
7
飲む・打つ・買うの放蕩人生。でも生かされていることを著者は意識しているようです。2010/01/20
まころん
5
読メで見かけて読むことにしたんだったか。ちょうおもしろい 酒があったからこそ、あれだけの碁が打てたのです が壮絶 あと ひょっとしたら私は天才かもしれぬ がめっちゃええわ~ ああそうだった(読メの皆さんありがとうございます)北大路公子ちゃんの推薦本だった!〜すげー面白かった。昨日は低気圧のせいか、飯の支度する以外は布団から起き上がれず並行読みになっちゃってた3冊読了した2019/09/14
鉄人28号
5
☆☆ 天才棋士と騒がれる一方、ギャンブルで作った借金は億単位。正妻と子供のいる自宅には3年間も帰らず愛人の所に入り浸り。酒での乱行も数知れず。3度のガンを患うもみな克服してしまう。…無頼派勝負師が語る痛快なるその半生。この本の中にあった味わいのある言葉→「碁打ちの多くは、勝つことがすへてと考えているようだが私は違う。勝ち負けは後から自然についてくるものではないか。勝ち負けにこだわって縮こまってはいけない。こだわるべきなのは自分にしか打てない碁を打つことなのだ」2018/02/26