内容説明
法律事務所長・北見貴秋は、ドラッグ依存症による二ヵ月の入院療養から戻ったその日、幼馴染みの作家・今川が謎の死を遂げたことを知る。自殺か、事故か、それとも……。死の真相を探ろうとする北見の前に、ドラッグによって失われた記憶の壁が立ちはだかる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ここぽぽ
16
初めての作家さん。過去の凄惨な事件の因縁。小学生から続く友情と今川出流という死亡した人物のモノローグ。読んでいて、色んな人物の視点で断片が進む度に、心が追い詰められていく。いい人が破滅していく様が手に取るようにわかる。振り回される人間の愚かさが寂しい。救いが欲しい終わりだった。2024/02/06
ミーコ
14
後半から どういう結末を迎えるのかハラハラ ドキドキでした。いやはや想像していなかった結末でした。 しかし北見のイジイジした性格、最後まで苛々しました。幼い頃の 通り魔事件さえ起きなければ みんな それなりに良い人生を送れたのでは…と思うと切ないです。2013/02/10
yutusbochan(yasuhiko.utsubo)
5
最後の1ページ。それまでページを繰る手が相当に重く感情移入しきれなかった小説だったけどすっと心に浸み入った。やられました。子供の頃の通り魔放火事件から始まったこの物語。薬物治療の入院から勝手に退院してきた主人公の姿。これまで読んだ堂場さんの作風とはかなり違う人間の弱さを感じさせる者たちの姿が描かれる。突然知らされた友の突然死、死んだ友の婚約者、そしてもう一人の友人。やがて明かされる事故の真実はそうなるかよという感。最後まで走り続けた主人公がラストシーンでみたもの。ほろりときました。2012/10/27
Kanegon
4
堂場さんの長編、いいです。障害、覚醒剤、裏切り、社会派ミステリー。警察物ではありませんが、おすすめです。☆3.82020/04/01
ぴぴ
4
面白かった。犯人は?なぜ?と気になって一気に読みました。しかし暗い~。救われないし悲しいお話でした。2013/02/27
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