内容説明
バイオ企業を率いる父によって成長型の人工臓器を埋め込まれた葉那子には、四体のクローンが用意されていた。無事に成長した彼女は、亡き父の想いをもとめ姉妹と面会するが……クローン姉妹の複雑な心模様をつづる表題作、『永遠の森 博物館惑星』の後日譚ほか“やさしさ”と“せつなさ”の名手による九篇
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ふりや
17
9篇の短編を収めた菅浩江さんの短編集。SF的な設定や世界観を舞台に、人間の感情の機微を描いた、優しく切ない作品が収められています。土台となる科学の発展した未来の設定も面白いのですが、菅さんはあくまでも登場人物たちの心情にスポットを当てた物語を描いており、どの作品にも心を打たれました。特に印象に残ったのは、ある事情を抱えた姉妹の交流を描いた表題作の『五人姉妹』菅さんの代表作でもある『博物館惑星』の後日譚である『お代は見てのお帰り』ネット掲示板とAIペットにまつわる事件を描いた『夜を駆けるドギー』など。2022/02/05
miroku
15
再読。感傷的叙情性という女性特有の感性とセンスオブワンダーが紡ぎ出す菅ワールドは、相変わらず優しく沁みる。2013/08/10
ひょろ
12
SF短編集。「秋祭り」「夜を駆けるドギー」「KAIGOの夜」は突き付けてくるものにぞっとする。もともと「秋祭り」と「KAIGOの夜」はホラーアンソロジーに書かれたものだからかもしれない。菅浩江し独特の優しく、柔らかなものに包まれているからなおさら。「箱の中の猫」設定的には梶尾真治作品にありそうだが、たぶん梶尾真治が書いたら結末は違ったものになっただろう。2016/02/16
四葉
11
読みやすく想像しやすい物語が多く面白かったです。革新的な技術があってもそれを使用する人間の心の余裕と成長を待たず利用した為起きた出来事等、とてもしんみりさせられつつ考えさせられます。2012/03/25
コットン
8
親しみやすいSF的短編集。物語的には『夜を駆けるドギー』またSF的雰囲気としては『ホールド・ミー・タイト』が良かった。印象に残ったことばは『お代は見てのお帰り』の「・・・彼女は美とは捨てさせる力だ、と言うんですよ。優れた芸術は人を忘我の境地に連れ込む、と・・・」2012/07/27
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