- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
「もの」としての日本絵画はさまざまな情報を含んでいる。材質・形状・画面の形、落款・表装・画賛など、目に見える構成要素から作品の真贋や来歴、制作年代などを知る、鑑賞と理解のための基礎知識。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Wataru Hoshii
1
「日本絵画の見方」と題しながらも、あえて画面そのものの話はあまりしないところが面白い。画面形式と表現内容の関係、紙継ぎのルール、箔の大きさ、落款印章の見極め方、画賛や識語の内容、表装などなど、美術作品を「もの」や「かたち」としてとらえることの大切さが語られている。その基礎にあるのが、日本絵画は通常「美術」という言葉でイメージされるものとはだいぶ違っている、という基本的な認識。一般的な日本美術入門書とはだいぶ違うユニークな視点によりながらも、日本絵画を見るときに非常に参考になるポイントが詰まっている本。2013/03/24
chang_ume
0
絵画の「もの」としての制作過程。料紙の不整合から原型推定は面白かった。ただ、表現手法そのものについても解説が欲しかったなあ。無い物ねだりですが。審美を知りたい。2015/10/19
なをみん
0
一見関係なさげな糞尿話全開で始まったので予感はしたけど面白かった!日本画に興味関心の無い本好きさんでも十分に楽しめるのではないのでしょうか。もちろん日本絵画を観るのがもっとの楽しくなる実用的な話が満載。作品をまず「もの」としての一面に注目という視点は日本絵画以外のアートにも必要かもだけど読んだことなかったかも。もっと広く評価されて良い本だと思う。著者の別の本も読んでみたくなったけど紙の本だけど。須坂の豪商田中本家の話もでてきて親近感もアリです。2023/07/03