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内容説明
継体天皇――。この人物ほど、古代史ファンの関心をそそるテーマはあるまい。天皇との血縁がうすいうえに、都から遠く離れた北陸にいた田舎貴族が、なぜ皇位を継承できたのか。皇位継承に相応しい人物は、ほかにもっといたであろうに――。しかも、継体天皇は応神天皇の五世の孫にあたるという。この創作されたような立場が意味するものとは何か。謎に包まれた天皇、ミステリアスな天皇。それが継体天皇のイメージだ。本書は、『大化改新の謎』『壬申の乱の謎』『神武東征の謎』等、「謎シリーズ」で人気を博す新進気鋭の歴史作家である著者が、多くの資料を跳梁し、そこから浮かび上がってくる謎に、大胆な想像力をもって迫った、古代史ファン垂涎の一冊である。継体天皇とはどのような人物だったのか。前王朝を乗っ取った新王朝の始祖なのか。その面白さは、まるでミステリーの謎解きと同じだ。秋の夜長を過ごすパートナーとしてうってつけの力作である。
目次
序章 そっくりな初代王
第1章 継体天皇の謎
第2章 応神天皇の秘密
第3章 継体天皇とヤマト建国のつながり
第4章 東国の雄・継体天皇の謎
終章 継体天皇の正体
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
AICHAN
27
図書館本。記紀によると、歴代天皇3人の諡号(死んでから付けられる名)に「神」の文字が付いている。神武、崇神、応神である。これに加えて神功皇后にも「神」の字が付く。日本古代史に関して私がこれまで読んできた本には、「神」には始祖の意味が込められていると書かれていた。初代神武は架空として、崇神がヤマト初代のオオキミ(天皇)、応神が次の河内王朝の初代というわけだ。神功皇后は応神の母とされているので「神」の付く諡号が付けられた。ところが、同じく征服王朝の始祖と思われる継体天皇には「神」の字が諡られなかった。2016/09/23
連雀
2
若干の論理の飛躍と牽強付会が気になりましたが、面白いので問題ありません!「日本書紀」や「古事記」は歴史書と言うよりも伝承だと思って、記述の矛盾や曖昧さは気にしなかったのですが、こうして色々と指摘されると興味が尽きないです。他の著作も読んでみたくなりました。ただ、ちょっと気になったのは結論まで気を持たせすぎるところ。テレビのバラエティー番組ではないのですからwww2016/03/29
なわ
1
ネタは良いけど、文章が下手だねぇ。もっとスッキリした話しの持って行き方が出来ないものか…2022/04/24
たかし
0
福井の生んだ天皇、継体天皇について知りたいと思って。ただ、論理の飛躍が凄まじくて、とうていまともな知識が入らない。2017/10/23
naoto
0
出ました、継体天皇本!面白いですね。タイトルの割りに、継体天皇については最後に出てくるだけ。日本書紀は蘇我氏を抹殺しようとしていた…関裕二って、蘇我氏が好きだよね(笑)ちょっと気になったのは、尾張氏と「トヨ」の名前。尾張氏はもちろん、今の東海地方を根城にしてたとのことですが、東海地方(愛知県)と「トヨ」と言えば、中世は「豊臣」、今は「トヨタ」。なんか、興味深いな。2016/10/22