クリスティー文庫<br> フランクフルトへの乗客

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クリスティー文庫
フランクフルトへの乗客

  • 著者名:アガサクリスティー【著】/永井淳【訳】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 早川書房(2012/05発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784151300967

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内容説明

パスポートとマントをかしてほしい。空港で出会った謎めいた女性の申し出は、外交官スタフォード・ナイを国際的大陰謀へと巻き込んだ。帰国した彼をつけ狙う何者かの不気味な影、世界各地で起こる暴動、そしてドイツ山中の巨大な城に潜む謎の老嬢。諷刺と奇想に富んだ女史得意のスパイ・スリラー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばう

60
★★★ 主人公がフランクフルトの空港で謎の女から奇妙な事を頼まれる場面から始まるこの小説、その始まり方にワクワクして読み始めると何だか私の知っているクリスティっぽくない展開に。この本の中では1970年代の世界は若いアナキストで溢れかえっていて何やら世界的に恐ろしい陰謀があるらしい。その計画とはそして首謀者は?「クリスティっぽくない」と言いつつもいつの間にか物語に引き込まれて最後のクライマックス!正直よく分からない部分も有りましたがやっぱり面白かった。登場人物の中ではダントツでレディ・マチルダが魅力的です。2020/11/12

yumiha

56
残念だが、クリスティー作品ワースト1だ(『ビッグ4』を越えた)。変わり者外交官というキャラは魅力的だし、謎の女性に出会う空港という場の設定はよい。でも、主人公は、ただ漫然と登場するだけで何かほのめかしているけれど、活かし切れていない。あちこちで世界を憂える会議が催される場面が多いけれども、クリスティー作品には稀な長広舌な人物多々。それはクリスティーの社会情勢の分析や世界観の甘さ緩さを露呈しているだけだと思う。解決せずに終わるラストも物足りない。姪のシビルのパンダに出生証明が潜む結末を期待したのだが…。  2023/07/11

Tanaka9999

23
2004年発行、早川書房のクリスティー文庫。解説は森薫。スパイものだが、結構結構面白い。アクションはなく茶飲み話で真相が明らかになる感じ。主人公二人の仲よくなり方もクリスティらしいかな。ラストは意外といえば意外だが、唐突といえば唐突。エピローグはいつもどおり。2021/05/21

歩月るな

23
こういう方向に向かう傾向自体が世界に、そして人間の根本にあるんだろうという諦観のようなものを感じないではないが、こういう世界の見え方もあるのかもしれない。金と言うものが動く以上は戦争も経済活動であり、ビジネスであり、人間が生きている以上は新世界が来ようが人間のやる事に変わりはない。この作品世界では指導者の団結というのが一番重要な考え方なのかもしれない。なんというか、読むのに滅茶苦茶時間がかかってしまったなぁ。何かが進むわけでもないからかなぁ。2019/08/09

塩崎ツトム

20
クリスティ晩年の作品だがもっぱら「駄作」、お世辞でも「奇書」扱いされている。でも19世紀生まれの老人が60年代というものをどういう眼差しで見ていたのかというメタ的知識を得たくて読んでみた。現代でいうと定年退職した老人がYouTubeで陰謀論の動画ばかり観た結果、ネトウヨやQアノンになっちゃったみたいなもので、その点で本書で語られる「歴史は一定の法則で繰り返す(大意)」というのはそれなりに正鵠を射ていることになる。2021/10/17

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