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内容説明
フィレンツェ共和国の官僚マキャヴェリが著した『君主論』。当初「悪徳の書」として徹底的に排撃されたこの書物は、その後ドイツの哲学者ヘーゲルやイタリアのクローチェによって「近代政治学の原点」として見直され、その評価を確立した。そもそも、中世イタリアにおいて秩序ある統一国家をもたらすために「究極の権謀術数」を掲げたこの書が、「帝王学のバイブル」として現代まで読み継がれているのは何故なのか。本書は『君主論』の内容を30ポイントに分け、世界史上の事象と照合しながらその独特の価値観を浮き彫りにしていく。「支配は協力によらず独力によって果たせ」「君主は愛されるより恐れられる存在たれ」「偉大な君主は乱世に生まれる」など、マキャヴェリが描いた“あるべき君主の姿勢”を具体的に解説。冷戦後の国際社会を率いるリーダー像から、ビジネスの世界を勝ち抜くリーダー像まで、“リーダー”はいかにあるべきか、歴史から学ぶ格好の入門書である。
目次
第1章 君主は、いかにして国を統治するのか
第2章 君主は、いかにして飴と鞭を使い分けるのか
第3章 君主は、どのようにして軍事と向き合うのか
第4章 君主は、悪評をどう受け止めるべきか
第5章 君主は、勇猛と狡猾をどう使いこなすのか
第6章 君主は、側近とどう付き合うべきか
第7章 君主は、運と力のどちらに頼るべきか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masa
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戦乱のイタリアに行きたマキャベリだからこその論説。 トップリーダーならず初級リーダーを目指す全ての人に読んでほしい。 傭兵(外注)を使うな、善悪を兼ね備えろ、運を味方にせよ等、現代ビジネスに通ずるもの多数。 運を味方にする手立てはコーヴィーの7つの習慣にも通ずる。2021/07/24
Jaguar
0
政治家や経営者の参考になる君主論。他社との合弁を支援軍と考えたり、難しい決断の指標と考えると大いに役立つ。 マキャベリの過ごしたのは戦乱の時代。裏切りが当たり前の環境が君主論を生み出したのだが、平和になり倫理観も求められる今、どこまで倣うべきなのかは一考すべきだと思う。2019/01/27