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内容説明
「こころ」の病はけっして「異常」ではなく、人間の「こころ」の本質の、ある現われとして把握する。統合失調症、自閉症、不登校という三つの「ふしぎ」を取り上げ、「個的」でありながら「共同的」でもある「こころ」の本質に迫る。本書は、私たちの「こころ」を根本から考え直す、人間学的精神医学の試みである。
目次
第1章 「精神医学」とはどんな学問か(「人間学的精神病理学」という流れ 人間の原理論から症状論・局在論 ほか)
第2章 統合失調症というこころの体験(統合失調症のふしぎ 統合失調症の苦しみと三つの可能性 ほか)
第3章 「精神遅滞」と呼ばれる子どもたち(精神遅滞と自閉症 精神発達とはなにか ほか)
第4章 自閉症のこころの世界(自閉症の発見と研究のはじまり カナーは自閉症をどうとらえたか ほか)
第5章 不登校と共同性(学校制度のはじまり わが国の学校の成功 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
10
小浜逸郎氏と佐藤幹夫氏が主催した「人間学アカデミー」を新書化。『「こころ」はどこで壊れるか』と『「こころ」はだれが壊すのか』の続き。2004年出版だが<情報技術、交通技術の高度な発達によって、今日では、地球のどこかで起きることがただちに人の心理や現実生活に多面的な影響をもたらします。しかしその一方、私たちは、個別の身体という、この限られた小さなものから自由に脱するわけにもいきません。この大きな落差の間で、私たちは「心」の方位をどう定めたらよいのか、そのために考えるべきことは?>という視点は、今でも通用。⇒2020/12/29
perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇵🇸🇾🇪🇱🇧🇨🇺
6
2004年著。著者は精神科医で木村敏を師とした。人と人との関係、「あいだ」の精神病理を捉えるのが特徴。「シリーズ・人間学」の一冊。精神医学を通して「こころ」の本質を問う本。 第一章。「「精神医学」とはどんな学問か」精神医学の二つの流れについて。正統精神医学と力動精神医学があり著者は後者より。精神障害を「異常」と捉えない態度をとる。知能の低さも発達の遅い早いであるという。この手の主張は「そんなにいいものなら代わってくれ」という問いに答えられないであろう偽善性が付きまとうが、 →続く2022/09/21
Asakura Arata
4
2000年代前半の発行であるが、現状はほとんど今と変わっていない。いろんなことがあったのだが、変わらないものは瓦倍のだなあ。2024/07/14
dometaro
3
面白かった。ポイントは異常と正常が連続的に語られるところかな。発達する中でヒトはいろんな事を実は経験してる。共感ってそういうところから生じるのかもしれない。一つ一つ蓋を開けて自分の中の異常性?みたいなものに向き合う事も必要なんだろう。ダブルバインド社会をどう生きていくのがいいのかなぁ2011/08/30
ユッチー
2
ここ数十年で自閉症スペクトラム障害や発達障害といった言葉はよく聞かれるし、そういう診断を受ける人は増えていると思うが、最近になって増えた訳ではないのだと思う。昔からそういう人達は居たのだが、世間はそれ程関心が無かったし、そういう人達を受け入れるだけの度量と簡潔さがあったのだと思う。筆者も述べているが、現代社会は複雑になり過ぎた。2022/08/11
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