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内容説明
哲学の多様さと難解さにひるんでしまう人は多い。しかし、各思想のエッセンスと思想間のつながりを押さえて眺めると「なぜそれが問題になるのか」「どうしてそういう考え方をするのか」という勘所が見えてくる。古代ギリシアから現代哲学まで、西洋形而上学から東洋思想までを網羅し、哲学を活用するためのガイドブック。
目次
哲学の出発点
古代ギリシャ
中世における神と人間
近世における転回
哲学の「頂点」―近代
近代の不安
現代哲学へ
現代哲学(言語分析 現象学と実存思想 構造と流動性)
哲学マッピング
東洋思想
哲学で見る世界
哲学の問い、ふたたび
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はるわか
21
【哲学の発想】①全体志向[神という超越的視点]、②形式的問い、③方法論的問い、④日常の外へ。【哲学の問い】①~とは何か[プラトン:イデアと現実の二項対立]、②私とは誰か、何を知りうるか[デカルト:主観・客観]、③①×②[カント:知性の限界、ア・プリオリ]、④なぜそれを問うか[二ーチェ:ルサンチマン→ニヒリズム]。哲学の頂点、ヘーゲル・弁証法。近代の不安(自分であることの不安:合理性に対する暗い衝動・意思)。非合理(ショーペンハウアー)、個人の単独性(キルケゴール)、経済現象(マルクス)、無意識(フロイト)2017/10/13
佐島楓
19
知識の整理能力に限界を感じて購入したのですが、良書だと思いました。図なども理解しやすく、文章もひどくわかりにくくはないです。おおまかな哲学史を知りたい初心者向け。これからは各思想家の入門書を読みつつ、自分の頭を柔軟にしていきたい。2011/09/14
takam
16
哲学をストーリー的につながりを持って学ぶためには良い本だと思う。これまで個々の哲学者の主張というものをおぼろげに理解していたが、歴史的な流れが分かることで誰が何を扱い、誰を批判したり継承しているかが分かる。難しい哲学書を取る前にこのくらいの本のほうが私にはあっている。2020/09/09
はら
16
多くの哲学者の哲学を簡潔に(著者の解釈も入っていると思われる)述べられているが、それでも情報量が多い。哲学全体の概観、哲学者のそれぞれの主張概要をつかむのには良書。哲学者たちがどの立場にたって主張しているのかを描いた図が凄いわかりやすい。まさに 哲学マップ が自分の中にできた。哲学に限ったことではないけれど、何かを知る時に全体を掴んでおいた方が理解の深さも速さも段違いだと思っているので本書はまさに全体を掴む助けになった。哲学関連の本を読んでどの位置から主張しているのか分からなくなったら読み返したい本。2018/06/27
里馬
13
世界各知を跳び廻れ。この番外編地球の歩き方、は一体どれほど僕を鼓舞/慰撫してくれるのだろう。素晴らしいガイドブックでした。内田樹「寝ながら学べる構造主義」と併せておススメです。2011/02/25