内容説明
ゲーム制作会社で働く汐路は、同僚がビルから転落死する瞬間を目撃する。衝撃を受ける彼女に、故郷・早瀬で暮らす姉から電話が入る。故郷の中学で女子学生が同級生を猟銃で射殺するという事件が起きたのだ。汐路は同僚と女子学生が同一のキャラクターグッズを身に着けていたことに気づき、故郷に戻って事件の調査を始めるのだが……。現代社会の「歪み」を描き切った衝撃のミステリ! 第21回横溝正史ミステリ大賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yu
111
一言で言うと、怖い。ミステリーというよりホラー。ケイジロウの正体がわかった時には、背筋がぞわっとした。西屋敷の全員が狂気に満ちている。 英子に気づかれないように脱出しようとする汐路のくだりは、貴志さんの「黒い家」を思い出してしまった。 「歪み」が人をこんなにも狂わせてしまうものなんだと思うと、敬次郎は本当に恐ろしい復讐をしたのだろう。 ただ、タイトルはちょっとひねりすぎ感が否めないかな。2012/07/21
就寝30分前
106
再読。午前3時から後半1/4を読んだ。おかげでゾクゾクした。前半部分は表紙の雰囲気とのキャップに戸惑い、後半ようやく引き込まれた。徐々に深まる猟奇的な雰囲気も、たまには好いものだ。”ケイジロウ”恐るべし。”汐路の父”恐るべし。え?この小説続くんですか!2015/06/12
イアン
100
★★★★★★☆☆☆☆横溝正史ミステリ大賞を受賞した川崎草志のデビュー作。同僚の転落死と故郷で起きた同級生射殺事件。2つの事件の加害者が同じキャラクターグッズを身に着けていたことに気付いた汐路は、故郷に戻り真相を探るが…。古き日本の村社会と現代(といっても約20年前だが)のネット社会、2つの異なる時代の悪意が根底にあり、『長い腕』というタイトルには距離と時間を超越した暗示的な意味合いもあるのだと読み終えた後に気付く。ただ、伏線が回収しきれていない点と、序盤のゲーム制作会社の内情が本筋に絡んでこないのが残念。2020/11/01
タックン
99
続編がやっと手に入ってそれを読む前に再読。横溝正史賞にふさわしく田舎の閉鎖社会に住む人の心の歪が生んだ恨みを描ききった作品だけどちょっと説明不足で逆に余分な部分が多すぎるため読みにくいとこがあった・・・特に出だしのゲーム会社のとこなんか。とはいえ昔ながらの因習にネットなんかを絡ませたあたりは上手いと思いました。横溝正史物が好きな方にはお勧め。続編読もうっと。2013/12/31
takaC
99
それはナシだろ。脱力。2008/08/30
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