内容説明
ゾルゲ、マッカーサーから徳川夢声、淀川長治、中村八大、向田邦子、宇野重吉まで。舞台、映画、テレビ、ラジオが勃興し、自らもかかわってきた芸能の黄金時代を一年ごとに重大事件と対比した、もうひとつの昭和史。ある世論調査で、理想の老人第一位になった著者が、心地良い余生をすごすために、もう少し平成に文句をつける。
目次
第1章 昭和10年まで(生き延びた活動弁士(昭和八年)
ゲッベルスの「宣伝省」(昭和九年) ほか)
第2章 昭和11~20年(ベルリン五輪の前畑ガンバレ(昭和十一年)
頬を切られた林長二郎(昭和十二年) ほか)
第3章 昭和21~30年(疎開中学でのデビュー(昭和二十一年)
バラックで鉱石ラジオ(昭和二十二年) ほか)
第4章 昭和31~40年(「僕と結婚しなさい」(昭和三十一年)
嫌いな芸に逢ったことがない(昭和三十二年) ほか)
第5章 昭和41~50年(魅力的だった竹中労のレポート(昭和四十一年)
泣きながら書いたシナリオ(昭和四十二年) ほか)
第6章 昭和51~60年(僕の尺貫法復権運動(昭和五十一年)
今東光和尚の死(昭和五十二年) ほか)
第7章 昭和61~64年(ビートたけしの殴り込み(昭和六十一年)
石原裕次郎の病状記者会見(昭和六十二年) ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Akihiko Kimura
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昭和はダイナミックな時代だったね。また多くの文化人が、この人と関わりがあった事に驚き。亡くなられたことが残念です。2016/08/09
kinupon
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私の芸能私史とあるように、戦前・戦後の見落とされがちな芸能の歴史がわかり面白かったです。
同一視認性
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高校以来、久々に永作品を読みました。当時はラジオ、深夜テレビ、本に大活躍されていました。作品から伝わる蘊蓄、小言は自らの経験と人脈、研究の結果として湧き出ているのだと改めて感心。今後テレビやネットに代わる新メディアが生まれても、彼の様な語り部は出てこないだろうな。2020/08/21