ハヤカワ文庫JA<br> 天国にそっくりな星

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ハヤカワ文庫JA
天国にそっくりな星

  • 著者名:神林長平【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 早川書房(2013/11発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150307516

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内容説明

おれは坂北天界、私立探偵だ。太陽光が原因の奇病・日陰症のせいで、愛する玲美とともに、ここヴァルボスへと移住してきた。そんなある日、ヴァルボス人の犯罪者ザークと、宗教団体教祖の家出した娘という2件の捜索依頼が舞いこむ。調査を始めたおれは“死後の世界に真実がある”という怪しい教義に触れて……

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

活字スキー

13
【人間は自分を不幸にすることができる。猿より不幸になることくらい簡単だ】実質再読。ライトな表紙を裏切らないライトな読み心地。ふわふわ、ゆるゆると読めるが中盤あたりから立ち上がってくるテーマはまぎれもなく神林作品としか言い様のない、それ。ゴリゴリのハードSFに尻込みしてしまう人にオススメするには丁度良いのかもしれない。初出は93年にして映画『マトリックス』を軽々と先取りする御大の慧眼に脱帽のフムン。ネコは正義。【反対に、しあわせにもなれる。しあわせな気分に、なれる】2023/01/04

藤原

13
それっぽく紹介すると、日光を浴びると死んでしまう病気に掛かった主人公が、日光を浴びても平気な天国のような惑星に移住して繰り広げるドタバタ劇。うーん、おかしいな。神林先生の本にしては癖が全く無いぞ?主人公が実にさっぱりとしていて、全くブレない好人物。俗物に徹しているけど卑ではない。いやあ、かっこいいな。めずらしい。ライトな語り口で実に楽しめた。2019/04/17

どんまいシリル

11
「きみは宗教とは最も縁のない人格をしているからな。一言で言えば、救い難い。」 この本の中で、1番笑えた、すてきな褒め言葉。自分が、現在生きていると感じることがすべてであり、神がいようと、宇宙人に操られていようと関係ない…と言い切る主人公に好感を持つ。ストーリーは軽快すぎる感じはあるが、生きること、楽しむことに前向きになれ、読後感は爽やかで良かった。2014/12/07

Musa(ムサ)

10
日光を浴びると死に至る奇病を患ったために、地球を離れ不思議な惑星へと移住した主人公の物語。人間に似ているようで全然違う惑星の先住民に、先住民とのかかわりを禁止する新興宗教団体、そして二転三転する現実、最後に主人公が選んだ現実は正しかったのだろうか。今作の主人公は読んでいて気持ちが良い、それこそ自分の選択が正しかろうが誤っていようがそれを受け入れるのだろう。2022/08/22

チョモ

5
再読本です。太陽光を浴びると死んでしまう奇病"日陰症"に冒された坂北天界、そして紫外線から逃れ彼らが移住した星ヴォルボス。歪んだミニチュアの様なその星(中が空洞の惑星なのです)を舞台に展開するのは、ライトタッチの何とも氏らしい哲学でした(^^; ハードボイルドを気取る主人公が無性に可笑しく読み易い文調ながら、実体と現実を軸に据えたSF的構成は骨太ですナ。天界を取り巻く人々も愉快で微笑ましい。惑星ヴォルボスの正体については、ちょっと分かり辛い部分もあったけど(;´д`) まあ、難しい事は考えない。今が大事!2013/07/26

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