内容説明
マープルは、かつてともに事件を解決した富豪の死を知る。その一週間後、「ある犯罪調査をしてほしい」と富豪が記した手紙が届く。だが、具体的な犯罪の内容については何も書かれていなかった。マープルは手紙の指示通り旅に出るが、そこには様々な思惑をもつ人々が待ちかまえていた。『カリブ海の秘密』の続篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kircheis
146
★★★★☆ 『カリブ海の秘密』で知り合った大富豪ラフィール氏の遺言に従い、謎を追うミス・マープル…最初は何が謎なのかすら分からないんだけど、徐々に明らかになっていく展開がまた面白い。 本作のマーブルはいつも以上に行動的で、ネメシスという呼び名に相応しい活躍だった。 ちなみに途中くらいから三通りの結論を想定したが、その中でも1番驚きのない結論だったのが少しだけ残念(´・ω・`) ただし、ラストでマーブル自ら思考の筋道を解説してくれるサービスは嬉しい(≧∀≦)2019/04/02
chantal(シャンタール)
89
「カリブ海の秘密」の続編。あの時一緒に事件を解決した楽しいおじいさんラフィールさんのためにミス・マープルが活躍するお話。話の筋や犯人は半分くらいで分かったけど、それでもどう解決するか?などお話そのものはある程度楽しめたが、他の方もレビューで書いている通り、翻訳があまりにひどすぎる!素人さんが英語の教科書を日本語訳にしたみたいな感じ。一番のクライマックス、ミス・マープルと犯人との対決の場面が一番ひどかった!まだ私の方がそれっぽいセリフが書けると思った😅上手な翻訳者の方って、やっぱりすごい。村上さんとかね。2020/09/24
Tanaka9999
78
復習の女神。登場人物の多さに少し怯む。しかし今回は重要な人物は数人。なんとなくツアーの誰かが犯人かな、と見ていたが全然違った。犯人はそっちか。若干後から出てくる事実もあるが、若干無茶をするマーブルの推理力に脱帽2019/11/26
森オサム
65
ミス・マープルシリーズ長編第十一作目。「カリブ海の秘密」の続編と言う事では有るが、実際にはラフィール氏が繋がっているだけですので、単独作と言って良い。本作はスタートから何だか良く分からない状況で、マープルがラフィール氏の残した手紙に寄る依頼を受ける事で始まるのですが、何をどう調べ、推理し、明らかにするのか、まるで情報が無い。とりあえず予約されたバス旅行に参加し、探り探り自分の役割を考える事となります。なので妙なサスペンス感は有りますが、本筋が見えるまで結構時間が掛かります。最後は緊張感が有り良かったけど。2025/02/12
キムチ
62
かつての読んだ記憶が消えている為、映像を視て、細部の確証を得たくって読んだ・・今一つ、ホワイダニットが解らなかった作品の一つ。マープルの口を借りてクリスティが語る、噂と真実のえり分け、「逃れる事の出来ぬ追及の鋭さ」がようやく納得行っただけだったけれど。人生を生きた分、少し理解力がついたのか(笑)。若い頃は愛の怖さも解らないし、どの台詞が正鵠を射ているかすらもやもやしていた。今回、ヒクソン版で、ジェーンの演技(顔の表情と視線の鋭さ)が行間の背後に見え隠れし、腑に落ちた。ラストを飾るにふさわしい高いレベル。2019/11/13
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