内容説明
茨城の旧家に嫁いだ香苗は、愛娘・真穂とともに義母にむごい仕打ちを受ける。耐えきれず離婚した香苗は、大久保に住む実母・時枝の元に身を寄せるが、やがて真穂の体にはアザやコブが……。時枝も真穂も「何も知らない」といいはるが、隣に住む女は「老女の声が聞こえる」という。声の主は誰? 30年あまり前、時枝が新潟の婚家から出奔したことと関係が? 親子3代のルーツが明らかになるとき、因縁が時と場所を越えて迫りくる! 第7回松本清張賞受賞の傑作ホラー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
51
第7回松本清張賞受賞。夏のホラー作品、ということで読んでみました。評価のわかれる作品のようですが、私は好きです。怪談『累』がの因縁・復讐がテーマのようですが、気がつかなかったです。…なぜ少女が嫌われるのか、何があるのか。1つにはそれがわからず読み進めました。そして大久保という怪しげなにおいが漂う街が好きです。登場人物に(多分)共感できない人が多いと思いますが、私はこの女達の生き方がよくわかります。もう少し、読んでみたい作家さんです。2015/08/20
らすかる
40
母親、娘、孫娘の3代にわたる因縁。娘である香苗は自分のルーツを探すうちに恐ろしいまでの因縁に絡めとられてゆく。美しい我が子は誰かの生まれ変わりなのか?ホラーのようなミステリーのような曖昧で得体の知れない魅力で一気読みだった!のに、、ラストがしりつぼみな感じ (´-ω-`) 読み手の想像にお任せします的なかんじなのかな~? ちょっとそこだけ残念! 2020/04/05
たぬ
28
☆3.5 明野さん10冊目。旧家の奥様…否ババアいやだなあ。嫁いびりだけじゃなく孫折檻とか。東京に逃げだしても誰かしらに監視されていたり(元)夫の家に報告が入っているって精神病むわ。最終的に香苗のキャラが時枝そっくりになっていて蛙の子は蛙なんだなあと。真穂がその後どうなったのかはけりをつけてほしかった。2021/10/27
Yu。
25
二世代に渡り住処を追われた母娘に取り憑く不幸の連鎖の背景には。。怪談『累』の物語を現代風にアレンジしたその出来に満足。恐い‥ たしかに怖いんだけど、ホラー要素はあくまでオマケ程度と言っていいほど訳ありの者達や様々な人種らが混ざり合う雑然とした遊興娯楽の街で生き抜いていく窮屈で息苦しい人間模様がリアルでこわい。。2017/05/23
roomy
17
初明野作品。怖い、怖かったです。女であって子孫を残す限り因縁の糸は断ち切れないのか。2013/12/23
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