- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
あいさつをしたのに、会釈すら返してもらえなかった時。他人から辛辣なことを言われたり、そういうことを人づてに聞かされた時。「私はもっといい仕事ができたはずなのに」と自信をなくした時――傷いっぱいの日々を生きるあなたの心を支える言葉が、ここにあります。本書は、「信仰があっても、なくても、人間、落ち込むことに変わりはないのです」というシスター渡辺が、「ひとりの人間」としての日常や、心と体の病から立ち直った経験から学んだことを、飾らない筆致で綴ったエッセイ集。あなたの生き方、考え方を励まします。「そんな自分を嫌わず、いじめず」「したい性と主体性」「なぜ人を殺してはいけないのか」「好き嫌いを乗り越える」……など、ふと感じるみじめさやむなしさ、孤独感は、たくましくしなやかな自分を育てる糧になるということを教えてくれる48篇を収録。心に穴があきそうなあなたに読んでほしい、珠玉の随想集、待望の電子化!
目次
1 こんな生き方ができたら(むくいを求める心 幸せのありか ほか)<br/>2 人を育てる心(一枚の葉書 岐路に立つ親と教師 ほか)<br/>3 愛を知る人のために(距離に耐える愛 孤独 ほか)<br/>4 心が波立つ日には(存在への勇気 “許し”がもたらすもの ほか)<br/>5 大切なものは目に見えない(強く生きるヒント 名前を呼ぶ教育 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
81
心を綺麗にしてくれるようでした。特別なことではなく、普通のことが書かれているのに心に沁みいります。当たり前のことが当たり前でなくなってきているからでしょう。本当の思いやりとは何なのかということを改めて考えさせられます。優しさと愛にあふれた宝石箱のような本でした。1日1日を大切にしていこうと思います。とても穏やかな語り口に安心感を感じました。2015/09/11
ふ~@豆板醤
34
4!じんわり沁みる。謙虚に真面目に一つずつ。自分のダメな部分も見つめること。ダメならどう直せばいいか、直せないならどうカバーするか。総合的・長期的に考える視点の大切さ。「時間がどうしようもなく過ぎた後に、゙老い゙だけが残るというような生き方はしたくない」「苦しいからもうちょっと頑張ってみる」2017/11/06
テツ
32
二・二六事件で父親を目の前で銃殺された渡辺和子さんの言葉。何があろうとも決して、決して愛を途切れさせないこと。善を希求しそれに添い生きながらも、運命に抗わないこと。絶望せずにあるがままを受け入れ、その中で最善を尽くすこと。安らいだ心で日々を生きて愛を示すこと。そうありたいと心から思う。自分の私利私欲を原動力とせず、いつか死ぬ日がやってくるまで善を為すことを求めて歩んでいきたい。2019/02/24
団塊シニア
28
人間誰もが一度や二度は死んだほうが楽だと思うことがある、そんなとき作者は苦しいから死んでしまおうと思う前に「苦しいからもうちょっと生きてみよう」と自分につぶやきなさいというこの言葉は、つらいけど勇気を与える言葉である。2017/12/11
かいてぃ〜
20
タイトルの「目に見えないけれど大切なもの」って、『星の王子様』を思い出した。人間関係や社会構造、様々なものが複雑化し、生き難い世の中になったかもしれないけど、それだからやはり、まずは自分をきちんと愛することが大切。自分でさえ愛せないものを、いったい誰が愛してくれるのか?また、愛を知らないものが、どうして愛を教えてあげられるのか?という内容に激しく同意。最後に素敵な言葉がありました。『一生の終わりに残るものは、我々が集めたものではなくて、我々が与えたものである』ほんと、与えられる人になりたい。2017/01/18