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内容説明
間違い電話、交通事故、医療事故、そしてJCOの臨界事故まで―。人間がおかす失敗(ヒューマンエラー)を理解し、対策するためのポイントが満載。絶対「ミス」をしないと思う人、「ミス」が多いと思う人への一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なかしー
49
2000年出版なので、かなり古め。 ヒューマンエラーにフォーカスした内容。2022/11/28
ビイーン
27
私は普段からミスが多く困っていたところ、「失敗のメカニズム」というタイトルに強く惹かれ購入してしまう。ヒューマンエラーの事例多く、とても分かりやすい。仕事において大いに参考としたい。2020/05/27
紫砂茶壺
10
事故や災害の原因の一つとして注目されるヒューマンエラーについて考察した良著。ミスをした個人がリスキーな行動をとりがちであるといった事故傾性の存在は認めつつも、個人の行動はその場その場でフレキシブルに決定されることを指摘する。ヒューマンエラー防止のための指差呼称の効果を実験で例証するが、何でもかんでも指差呼称に頼るなと釘を刺すことも忘れない。人間がシステムの一部として組み込まれている以上は、ミスをした場合に重篤な事故・災害に直結しないような対策と発生した場合の処置を予め考えておくことが重要。2018/04/22
江津 有倣
9
人間がおかす失敗について理解する手がかりと、対策を考えるためのヒントを提供することを目的に書かれた書籍。ベースは建設荷役従事者向けの安全講座であり、それを加筆修正したものとのこと。多くの事例・統計・医学や心理学的知見を基にヒューマンエラーの定義・分類・対策を述べていく。 事故原因を個人の性質に帰するのは誤謬であると喝破しており、『事故の大部分は「普通の人」が起こしてしまったものであることを忘れてはならない』という一文は金言だと思った。職務上安全にかかわる人すべてに読んでほしい本。オススメ度:☆2023/01/03
bluemint
9
ハード面のエラーが減ってきたので、ヒューマンエラーが従来以上に表に出てきた。ヒューマンエラーが起きないような対策だけを考えるのは間違っている。事故を防止したいのだから、エラーが起きても事故にならない対策を講じておけば、極端な話、いくらエラーが起きてもかまわない。またタテマエとして原子力事故は起きないようになっているから、避難訓練は必要ないということで被害を増やしてしまう。人間と機械の最適な役割分担は研究テーマの一つであるが、どんなシステムにも適用できる一般原理や公式が見つかるとは思えない。2017/07/02