- ホーム
- > 電子書籍
- > ビジネス・経営・経済
内容説明
「本間さまには及びもないが、せめてなりたや殿様に」と謳われた酒田の豪商・本間光丘。光丘が十八世紀の半ばに本間家の家督を継いでから五十年の間に、本間家はこの俗謡に謳われるような存在にのし上がった。本間家の家業は北前船交易による商業活動、金融業などだが、光丘はそれだけでなく、庄内藩の財政再建にも携わったのである。光丘はまた、植林事業などの公共事業に私財を投じている。儲けたものは社会に還元する――この基本哲学により、本間家繁栄の礎は築かれたと言えよう。本書は、そんな光丘の商いの極意に迫った快作。不況の今こそ、本間光丘の経営哲学に学ぶべきものは多いが、その光丘の教えのエッセンスを、法則の形で各項目末に掲載。著者の童門冬二氏は、日本経済再生のためには地域経済の活性化が不可欠、と述べているが、本書は地域再生のために何が必要かについての提言をも含んでおり、ビジネスマン・地方自治体職員必読の書になっている。
目次
プロローグ 上杉鷹山からの使者
第1章 新興商人の心意気
第2章 指揮権を得るまでの攻防―庄内藩の財政改革その一
第3章 いかにして改革パワーを生み出すか―庄内藩の財政改革その二
第4章 受け継がれた施策―庄内藩の財政改革その三
エピローグ ゆきわたる「敬天愛人」の精神