角川文庫<br> 神祭(じんさい)

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角川文庫
神祭(じんさい)

  • 著者名:坂東真砂子
  • 価格 ¥462(本体¥420)
  • KADOKAWA(2014/01発売)
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  • ISBN:9784041932094

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内容説明

土佐の山に囲まれた盆地に。ひっそり佇む嬉才野(きざいの)村。村の家々では、かつて盛大な「神祭(じんさい)」が行われていた。それは、氏神様に一年の収穫を感謝する祭りであり、遠方からの親戚縁者が集い、村が賑わう日でもあった。村に住む老女・由喜の脳裏に甦った、四十年前の「神祭」の奇妙な記憶とは……。ある盆の日、山中に忽然と消えた公務員・定一。山に隠れて、あることないことを吹聴し、村人を嘲弄し始めた。定一は神隠しにあったのか、それとも死んでしまっているのか……。嬉才野村を舞台に、神秘と幻想美あふれる土俗世界を描いた、珠玉の短編小説集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

メタボン

34
☆☆☆★ 高知を舞台にした土俗的な作品集。首を切られた鶏が時空を超えて駆けまわる「神祭」、沼の端に住む未亡人との性的な邂逅と火事に強いエロスを感じる「火鳥」、消息を絶ち中途半端な件(くだん)のような存在になる「隠れ山」、白痴のヒサの性的な遍歴「紙の町」、よさこい祭りで外人を殺してしまった教え子の遍歴をたどる「祭りの記憶」。2018/09/13

うさっち

18
土佐が舞台の短編集。幻想的な雰囲気で、どろっとした薄気味悪さが残る。「隠れ山」のラストがちょっともやもや。2016/12/31

Tetchy

13
5編とも外れはなく、どれも読み応え十分。表題作の首の無い鶏のアイデア、「火鳥」の南国を舞台にした少年の性の目覚めとギラギラした情欲の話、「紙の町」の知恵遅れの女ヒサが辿ってきた人生譚、「祭りの記憶」の引退した教師が遭遇する蓮浜という一見善良な町民が行ったある秘密、等々非常にコクがある。そして個人的なベスト作品は「隠れ山」。これらの話は全て何かが解決するわけでもなく、物事は起こった後も、そのまま秘密のままに残される。本格ミステリとは対極に位置するが、これもまたミステリ。謎は謎のままなのが世の常なのだ。2009/11/08

ROOM 237

11
Kindleunlimitedで無料読みの坂東さんの土着信仰詰め合わせ。いやー良い。ご丁寧に説明し過ぎてコンパクトにまとまっている感は否めないが、大御所の安心して読めるよという心遣いだと思うことにしよう。2021/06/30

悠遠

11
年に一度の神祭の日。お客さんたちが線路を伝って親戚の家にやってくる――。 短編集。いつもの話。主人公たちがモヤモヤ考えて性の話になって終わる。ちりっと火花的なものが上がって、でも火になることはなく終わる話が多い。2021/01/10

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