内容説明
東京にある総合出版社に勤務する編集者「わし」は、人知れず自らの性的な問題に苦悩していた。幼い頃に刻み込まれた、ある性的嗜好が大人になった現在も、恋愛の深刻な障害となっているのだ。その原因となったのが某少年漫画誌だったのだが…。モーレツでサイケな70年代が育てはぐくんだ世代の悲喜劇。鋭い時代考察と、うずくやましさ満載、姫野ワールド全開の傑作短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
27
70年代を舞台にした(そういった意味では時代小説と呼べるかもしれない)不思議な世界。怖かったり異常だったり、でもどこかで対象を突き放していて、まごうことなき姫野ワールドの展開となっている。2014/10/09
kozy758
8
うすっぺらい内容だ。作者は大阪万博にこだわっているが、それがいい方向に向いているとは感じない。読後感も良くない。大阪万博の時に小学生だった人にとってはあるあると感じ懐かしい風俗ではあるだろうが。「サイケ」では全然なかった。2017/08/16
マッピー
4
“円周率とは何なのか。なぜ、だれが、どんなふうにして3.14と決めたのか。なぜ3.14を引き出せたのか。それがわからない。円周率を人類が引き出していった過程を納得しなければ、そんなもの鵜呑みに使いたくない。気持ち悪い。(中略)先生は何としても18を2で割らせたがる。もっと前の段階にある私の疑問に彼は全く気付かず、彼が気づかないことに私は気づかない。” “ひとつのことを考え続けない、その明快な光を私は畏怖した。” 2015/06/09
ぴょる吉・アンジェリーナ・Y
3
読者の年代を選びそうな作品。でも、年代がどんぴしゃりの人には、すごく面白い作品集。少しずつ怖いし、毒もある。そこが面白いよねぇ。古本屋で何気なく買ったけど、あまりの面白さで一気に読んでしまったよ。2014/06/13
PUKO
3
相変わらず、少し以前の日本の情景が思い起こされます。クラスの男子が礼儀として興味のない子にもスカートめくりをしてくれる、というエピソードが著者らしくて印象的でした。著者近影の見事なくびれには驚きました。。2011/10/10
-
- 電子書籍
- 会社をやめずに副業馬主ーホシニネガイヲ…
-
- 電子書籍
- 一途と純情~大正宵待恋々譚~[comi…
-
- 電子書籍
- おやこ刑事【合本版】(7)
-
- 電子書籍
- ネットワークマガジン 2004年6月号…
-
- 電子書籍
- GIブルース 【五木寛之ノベリスク】 …