内容説明
十九世紀から二十世紀初頭、資本主義の浸透と身分制度の解体が進み、現在の社会秩序の基礎が確立される過程の欧米諸国で書かれた「少年少女世界の名作」を単なる子供だましと侮るなかれ。『十五少年漂流記』に隠された英米仏の領土問題、『宝島』に貫かれているビジネスの過酷さ――。そこには、近代史の真相、民衆心理、社会の根底にあるさまざまな仕組みやカラクリが隠されている。世界の見方が変わる一冊。
目次
第1章 経済原理と世界戦略(フランダースの犬―貧しかった日本人にとっての「癒し系」;王子と乞食―偽王が偽造される民主主義への批判;小公子―日清戦争後の母子家庭を魅了した夢物語 ほか)
第2章 冒険の中の家族、民族、国家(家なき子―十九世紀末フランスの正当な統治者は誰か;十五少年漂流記―少年も無縁でいられない英米仏の領土問題;ドリトル先生物語―物語に刻まれた無意識の侵略思想 ほか)
第3章 「本当の自分」探しのはじまり(ピーター・パンとウェンデー―成長を義務づけられた近代人の無間地獄;若草物語―喜びと恐怖の狭間で揺れる「女の自立」;野性の呼び声―資本家の飼い犬か、自由な労働者か ほか)
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