内容説明
いま明らかにアメリカがおかしい。外交や政治・経済ばかりではない。もっと根幹にある日常の空気に目を向けてみると、見えてくるのは何かにとりつかれた病的な姿だ。過剰なまでの健康志向、心療内科の隆盛、ペニス拡大手術や女性の豊胸手術の流行、そして“正しさ”への盲信……、もはやどこを見渡しても末期症状。強迫観念に覆われた米国社会を精神分析する。
目次
第1章 「つねにポジティブである」ことに疲れたアメリカ人
第2章 健康管理、ダイエット、フィットネスに走る「不健康」
第3章 家、車からペニス、女性の胸まで全てマッチョ志向
第4章 ポリティカリー・コレクトという原則論
第5章 銃を持たなければ身の安全も自由も守れない
第6章 「誰にも平等なチャンスが与えられている」のウソ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kawa
29
今から20年前の発行。当時のアメリカの世相を、「ポジティブ・シンキング」「健康不安症」「美容整形」「ポリティカリー・コレクト」「銃所持」「アメリカン・ドリーム」の切り口でドキュメント。いまの現状は根拠を持って確認しなければならないにしても、各々で指摘される病の症状が、全く改善されることなくさらに重くなっているのではと見えるところに驚く。さらに日本でも一部例外があるにしても、その追っかけをしているふうが辛い。2022/10/13
こすもす
9
昔はアメリカは凄い!という思いがあった。でも、いつの頃からか何かへんよね~と思うようになっていた。それがこの本を読み目から鱗が落ちたそんな気持ちにさせられた。もちろん、悪いことばかりではないのだろうが、一番怒りに感じたのはNRA(全米ライフル協会)強大な力でアメリカを思うがままに牛耳っていることに恐怖しか感じなかった。「独裁者に共通しているのは権力を握る為に国民から銃を取り上げたこと」と言ったとか・・・。何かおかしくない? 何が起きても銃が減ることはないらしい。2016/03/21
ユウユウ
3
悪化の一途を辿っているか…2025/08/08
redbaron
3
この病は確実に日本を蝕んでいる…しかし、精神障害を患っている方を「奇妙さを増強された人」と呼ぶポリティカリー・コレクト。どんだけ陰湿な差別なんだろ。2014/09/05
あおさわ
3
今から8年前に書かれたアメリカの問題点。マッチョ信仰と言葉狩りに恐怖しました。差別をがなりたてる人間ほど差別してるという顕著な例にも見える。今、病はどうなった事やら。悪化してそうです。2011/04/12
-
- 電子書籍
- 非常用放送設備マニュアル (第4次改訂…
-
- 電子書籍
- 誰とでも15分以上 会話がとぎれない!…