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内容説明
数々の新書が一人の青年の燃える向学心を導いてくれた――。このハンディーな本に熱中した若き日々を回想しつつ、すごい本からお買い得な本まで、名著から奇書まで、100冊を精選。読書人・坪内祐三の情熱がほとばしる読書自伝。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
152
坪内さんという方の書いている本は、割合時勢におもねらないので私は好きなほうです。お坊ちゃんなのですが今のある政党のトップのお坊ちゃんとはまるっきり違うと感じます。あちこちにいい顔をしてというのではなく、昔のわが道を行く、という高踏派のような感じです。選んでいる本を見ても私の大好きな本が並んでいます。100冊のほかそれから波及する本もあるので結構楽しめます。新書ばかりでこのような観点の本を選ぶのもいいですね。結構読んでいない本がありました。2016/12/20
mitei
35
著者の人生で触れて印象に残った新書を紹介していくスタイルだったが、今も読むべき本かどうかは微妙だった。2011/08/16
踊る猫
31
この「高級感のなさ」が信頼できる、と思った。もちろん坪内祐三の超人的な眼力から生まれる「シブい」達成はぼくが逆立ちしたってかなわないものだが、それがエリーティズムのハッタリに満ちたものではなく、かといってありがちな不良気取りでもなく(どっちにしても「箔」「オーラ」を匂わせるものでもなく)あくまで庶民派の匂いを感じさせつつ、しかしその地に足の着いたポジションからこそ語りうる真実を語っているところ。そこが「真似できない」とこちらを唸らせる。批評の域を逸脱した軽やかなエッセイ的文章の中に充分凄さは感じ取れるはず2024/06/16
もりくに
22
坪内さんの新書による読書誌。1958年生まれの著者が、新書を読みだしたのは、1070年代半ば。「この頃、新書という本は、すなわち岩波新書である。」という文章に、二重の意味で目が留まる。まずは、「教養主義的読書」の王者、「岩波新書」を思って。もう一つはとても個人的なもの、岩波の創業者 岩波茂雄は私の高校の第一期生。著者はいろんな本を、「芋ずる式」に読み進めながら、世界を広げていくが、大学時代に長田弘さんの「私の二十世紀書店」に巡り合う。彼はこの本で、「ヴィトキュヴィッチというら知れざる天才」の名を知る。2018/04/30
kubottar
21
古い本が多すぎて絶版も多いが、興味深い新書が多い。昔の新書は難しそうなのが多いなあ。2020/07/28