内容説明
死の恐怖から逃れるための最大の処方箋だった宗教が力を失った今、「死を受け入れる」ために必要なものは、「教養」だけである。宇宙論から闘病記まで、5度も死にかけた著者が46冊を厳選! 「死」をまじめに考えるための、究極の読書のすすめ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
41
「人間は自分自身の死を経験することはできない」確かにそうだ。私は病人であるため死を意識することが多く、恐怖を抱いたことはほとんどないが、もし明確に死期を告げられたら動揺はするだろう。著者は何度か吐血し、すれすれの体験をすることで死を意識することとなる。病床でたくさんの本を読み、そこから何かを得ようとする。読書とはひとつの祈りのようなものだ。宗教めいたことではなく、しかし救いを求める行為だと思う。共感できる本だった。2014/07/20
金吾
23
教養というより本の抜粋です。死を意識したときに心ではなく頭で死を理解・受容・克服出来るよう近づくために参考になる部分があります。何冊か読んでみようと思う本がありましたので、古本屋にあれば購入していきます。2023/12/04
内緒です
10
図書館で借りた本。死を身近に感じた人間が読んだ本を紹介してる本、ってとこです。本にまでして読むものかは疑問。ブログとかで十分な内容でした。2013/09/25
i-miya
7
2005.11.14 P032 入院中、株で30百万円もうけた P035 タバコをすわせてくれた看護婦とバーで再会 P036 高見順『死の淵より』(詩集)(講談社文芸文庫) 父、福井県知事、娘、高見恭子 転向、家庭崩壊で虚無のどん底 平凡社「太陽」編集長 ノーマン・カズンズ『笑いと治癒力』(岩波現代文庫) P043 養老猛司『唯脳力』(ちくま学芸文庫) 2005.11.15 岸根卓郎『宇宙の意思』(東洋経済新報) ビートたけし『死ぬための生き方』(新潮文庫) 2005/11/15
だい
6
人生の折り返しを過ぎた頃から、自分の死について考えてきた私。暗い話ではない。奇跡的にこの世に生を受けた以上、避けられない出来事だから。著者は、自分の吐血をきっかけに、読んだ本の中から死と向き合った者たちの「死の哲学」を解く。穏やかな語り口ながら、それぞれの壮絶な心の葛藤が胸に迫る。2017/09/26