内容説明
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漱石作品における意識的な省筆、言葉と言葉の照応から我々は何を感得できるか。読者との精神的交渉を心から望んだ漱石の、真剣な工夫が明らかになる。
目次
「倫敦塔」論-生の裸形
「カーライル博物館」の記述-その心象風景
「琴のそら音」-出過ぎた洋灯の穂、幽霊論
「一夜」-夢を織る場所
写すわれと写さるる彼-「趣味の遺伝」のこと
「夢十夜」の叙法-読者の想像力ということ
物言わぬ文鳥
『永日小品』の「蛇」その他-足と頭と落下
「柿」について-母性の力、子供の心
「火鉢」の文章-「永日小品」について
画像と額縁-「モナリザ」の黄色い顔
「火事」-尊厳と自由
「紀元節」-何ら精神的な交渉なく
まだ見たことのない鳥-漱石の批評行為ということ
太い線、昔通りの顔-「変化」




