講談社文庫<br> 道祖土家の猿嫁

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講談社文庫
道祖土家の猿嫁

  • 著者名:坂東眞砂子【著】
  • 価格 ¥900(本体¥819)
  • 講談社(2014/02発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062736442

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内容説明

失われた故郷への鎮魂歌! 明治の中ごろ、土佐・火振(ひぶり)村の名家、道祖土(さいど)家に嫁いできた蕗。その容貌から“猿嫁”と揶揄されながらも、蕗は天真爛漫な性格で名家に溶け込んでいった。やがて日露戦争や太平洋戦争の戦渦は、道祖土家を巻き込み、各々の人生も翻弄していく。百年の時を通じ、日本人が来た道、行く先を描く壮大な歴史ロマン。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

エドワード

20
時は明治、自由民権運動の嵐が吹き荒れる中、高知の大地主道祖土家の長男清重が嫁を迎えた。猿のような醜女、蕗である。清重と蕗は兄嫁の子秋英を育てる。秋英と弟妹たちの青春。秋英は自由を求め出奔、次男の俊介は事故死、三男で小作人同様だった保夫が当主となる。何故地主と小作がいるのか、自由と平等の世にならないのか。悩む保夫の傍らで日本は世界大戦へと突き進む。俊介の子、辰巳の出征と戦死。戦後の農地改革、東京オリンピック。保夫の孫十緒子の見る平成の火振村。いがみ合い助け合う家族の姿、蕗が見守る家の歴史は迫真の日本史だ。2014/11/29

かっぺ(こと悩める母山羊)

12
珍しく読了感よかった。蕗の人生は辛く、報われず、幸せとは言えないものではあるけれど、折々に「女の家」やどぶろくをこっそり楽しむことで意趣返しをしていた。晩年、「あの橋をわたっておけば…」と悔やんだろうけれども、蕗は要らない嫁ではなく、必要とされる人間になっていた。 ただ耐える女ではないという印象。自由やら平等やらを口先だけで謳い使命感に酔いしれる道祖土家の男たちよりも、後々まで語り継がれた啓助の言葉に「自由、平等」とは何かを考えさせられた。2013/12/13

ラッキー55

9
道祖土家の猿嫁、読了。本田氏の薦めで読んでみた。 600頁の長編のため、かなり時間がかかった。この直前 にジェノサイドを読んだのだが、かなり対照的な感じが した。但し、独特な雰囲気の本であった。猿に似た風貌 の蕗が土佐の地主の道祖土家に嫁いだ時からの生涯の物語。 明治、大正、昭和の3つの時代を嫁、母、祖母の立場から 様々な出来事に翻弄される。但し、この作家の坂東真砂子 さんは人間の本性は男女の性にあることがベースになって いるのかなと感じた。土佐の自然の描写もかなり良かった。 2012/12/13

cozy

8
道祖土家の嫁蕗の嫁入りから曾孫が出来て生まれるまでの壮大な物語でした。嫁入りシーンが、なんだかおどろおどろしく思えたので、これは人ではない猿嫁が家を乗っ取っていく話か、と思ったらそうはならず、若干の肩透かし。(坂東眞砂子 さんだしあり得るかな、と)でも面白く読み応えがあった。2017/07/01

悠遠

7
題名そのまま。道祖土家に嫁いできた猿嫁と呼ばれてた蕗の一生の話。死国のような、ほの暗さはない。あと地味に長い。途中途中、色んな人の性交があって、後半はちょっとうんざりしながら読んだ。2020/08/03

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