内容説明
築三十三年、六畳一間、家賃は三万三千円也。吉祥寺幸荘には極貧ながらも明日を信じる若き芸術家たちが暮らしている。小説家志望の吉岡は二十四歳にして童貞。女性経験の無さからくる劣等感に苛まれ、悶々とした日々を過ごしている。ある日、知人から佐和子さんという女性を紹介される。どこか儚さを感じさせる彼女の美貌に、吉岡は一目惚れしてしまい……。行き場の無い熱情と、空回りする自意識。誰もが通過してきたあのほろ苦き日々。夢を信じ、走り続ける若者たちの熱き想いを綴った青春群像。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
H!deking
89
という訳で、こないだ古本屋寄ったら100円コーナーにあったので救出。最初に読んだの単行本平積みのときだからもう20年くらい振りの再読。やっぱりちゃんと面白いなー。なんか昔のこと色々思い出して甘酸っぱいような切ない気持ちになりました。最近地元の立川で殺人事件がおこったけど、おい犯人!こういう小説読みなさい!そして人間の愛を知りなさい!!!すべての童貞にささぐ!2021/06/05
Carlyuke
27
花村萬月の本を始めて読了。以前別の長編で挫折した経験があった。舞台が吉祥寺というのが選んだ理由でもあった。以前自分自身武蔵野市に住み, 三鷹駅を使っていて吉祥寺にはよく自転車で行っていた。読んでいて懐かしさがあった。 舞台はそうでも, 同時に自分にとって違う世界の話のようなところも感じられた。ある箇所で原罪という言葉が使われていたので意外に思った。この著者には宗教がらみの作品もあると知る。若さのエネルギーが描かれた作品だと感じた。 今自分の住む北海道の地震を間に挟んで読了したため, 不思議な気分もあった。2018/09/07
たぬ
13
☆4 「毟るって漢字、知ってるか」「しらん」/「今日のところは許してやれ」「誰を」「俺を」どうでもいい会話がすごく心地いい。24歳で童貞なんて令和の今なら珍しくもないだろうけど、四半世紀前だと今以上に童貞=恥ずかしい、ダサい、ネタにされる空気が強かったんだろうな。玲奈さんタクシー事件は玲奈さんの心はわかるような気もするけど、佐和子さんという外見も性格も最高な恋人を得ておきながらソープに繰り出す吉岡の心はさっぱりわからない。(続く)2026/02/13
Carlos
8
花村さんは脳みそ使わず読むのが良いな。僕から俺の切り替え早過ぎ。2014/04/28
Thinline
6
男臭く荒っぽくも繊細な情動を描いた作品でした。まず女性の共感を得ることは無いでしょうが面白かったです。2015/07/27
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