不幸論

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不幸論

  • 著者名:中島義道
  • 価格 ¥720(本体¥655)
  • PHP研究所(2011/07発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569624594
  • NDC分類:151.6

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内容説明

「幸せになろうね」「私はほんとうに幸せ者です」…。
世に蔓延する「幸福でありたい症候群」。
だがその幸福感は、他人の不幸や「死」の存在を「知らないこと」「見ないこと」で支えられている。
著者は、長年の哲学的考察のはてに―どんな人生も不幸である―という結論に辿りつく。
この「真実」を自覚し自分固有の不幸と向きあうほうが、「よく生きる」ことになるのではないか。
古今東西溢れる「幸福論」とその信者たちの自己欺瞞を鋭く指摘した上で、そう提案する。
だれも書かなかった、「不幸論」の誕生。
著者の人生哲学が凝縮した世界初の不幸論。

蔓延する幸福教。だが本当はどんな人生も不幸である……。この理不尽極まりない真実を自覚して生きることを勧める、世界で初めての不幸論。

「幸せになろうね」「私はほんとうに幸せ者です」……。世に蔓延する「幸福でありたい症候群」。だがその幸福感は、他人の不幸や「死」の存在を「知らないこと」「見ないこと」で支えられている。

▼本書では、古今東西溢れる「幸福論」とその信者たちの自己欺瞞を鋭く指摘。さらに「他人(自分)を傷つけないために真実より嘘を語ること」を優先する特殊日本的幸福論者の傲慢さ、怠惰さを赤裸々にする。

▼著者は、長年の哲学的考察の果てに――どんな人生も不幸である――という結論に辿りつく。この恐ろしく理不尽な「真実」をトコトン見すえて不幸に留まってはどうか。そのほうが「よく生きる」ことができるのではないか、と提案。

▼<目次>第1章・幸福のための条件 第2章・さまざまな幸福論 第3章・幸福がもたらす害悪 第4章・相対的不幸の諸相 第5章・「死」という絶対的不幸 第6章・自分自身の不幸を生きる

▼著者の人生哲学が凝縮した、世界初の「不幸論」。

●第1章 幸福のための条件 
●第2章 さまざまな幸福論 
●第3章 幸福がもたらす害悪 
●第4章 相対的不幸の諸相 
●第5章 「死」という絶対的不幸 
●第6章 自分自身の不幸を生きる

目次

第1章 幸福のための条件
第2章 さまざまな幸福論
第3章 幸福がもたらす害悪
第4章 相対的不幸の諸相
第5章 「死」という絶対的不幸
第6章 自分自身の不幸を生きる

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

47
すべてにおいて幸せというのはつかみにくいなぁと思った。確かに幸せはこうあるべきだという押し付けには辟易する。2011/12/11

K(日和)

24
「死」という絶対的不幸か。「死」を用いて、「死」を受容して、自らの境遇を相対化するという考えを6歳から持っているとは驚いた。2015/04/30

ナチュラ

21
幸せを求めるための『幸福論』的な本は沢山あるが、『不幸論』という本は珍しい。幸福であることの4つの条件や、哲学者や著名な作家等の言葉が興味深かった。幸福を追い求めると、自分も周りも知らぬうちに不幸に陥りそうだ。「人間はどんな人生も不幸だ」と開き直ってしまったほうが生きやすい気がする。2016/12/23

いろは

20
小学六年生の頃から、自らの死を意識していた中島義道は、幸福とは錯覚であるとし、幸福を感じたその瞬間に、死を恐れてしまうという。私も彼のように、幸福である人を軽蔑してしまうというのはよくあることだ。例えば、ブランド物好きな女性や、インスタ映えが好きな女性は、人間として中身の軽い女性のように感じて、私は嫌いである。私も彼と同じで。いわゆる幸福自慢が嫌いなのである。それよりかは、中身を豊かにする女性が好きだ。私は彼が哲学者でありながら、かなり変わった考え方が好きななのであるが、しばらく彼の作品は読まないだろう。2019/01/07

ichiro-k

20
「幸福と思い込んでいる」マジョリティからすると著者は、絶対的少数派である。「独居老人が孤独死をし、一か月後に発見された。しかし、弔問客は想像以上に多数」という近所の実話を思い出した。自分の葬式はヒッソリとしているだろう。もっとも死んでしまえば自分は存在しないから構わないが。巷の書店に平積みされている高額な「シアワセになる為のノウハウ本」の下品な軽薄さ、暴力的な傲慢さにはめまいがするほど嫌悪感がある自分は、爽快に読了。平凡な人生も捨てたもんではないが、恨みと羨望と後悔にまみれた人生も味わい深いのではないか。2010/12/26

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