中公新書<br> 韓国大統領列伝 権力者の栄華と転落

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中公新書
韓国大統領列伝 権力者の栄華と転落

  • 著者名:池東旭【著】
  • 価格 ¥902(本体¥820)
  • 中央公論新社(2013/11発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121016508

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内容説明

独立以来8人を数える韓国大統領のうち、1人は暗殺され、3人は任期途中で下野、2人は退任後、逮捕された。反日親米の国づくりを進めたものの、民衆の支持を失い亡命した李承晩、独裁統治で高度経済成長を達成したが、酒宴の最中、ナンバー2に暗殺された朴正煕……。クーデタ、逮捕、断罪、特赦、亡命など転変きわまりない浮沈を重ねた歴代大統領の生い立ちから、権力掌握のプロセス、その挫折までを活写する。

目次

序章 独立以前
第1章 李承晩
第2章 尹〓善
第3章 朴正煕
第4章 崔圭夏
第5章 全斗煥
第6章 盧泰愚
第7章 金泳三
第8章 金大中
第9章 大統領の悲劇

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

64
2002年の本で李承晩から書かれた当時の金大中までの大統領の、特にその統治に関しての評伝。ジャーナリストの著者は韓国人であるため、その評価は歯に衣を着せないもので、ざく切りするかのような一文の短い文体もあって、やや重複もあるが面白く読めた。曲がりなりにも19世紀末から議会政治の経験がある日本と異なり、1945年の解放後いきなり民衆側に権力が降りてきたときに、それを上手く回しきれる人間がいなかったという指摘には目から鱗。主義主張以上に地域対立が重要で、金大中ですら金にまみれる韓国の政治は今いかなることに?2024/01/12

Tomoichi

16
日本の敗戦後に成立した大韓民国の歴代大統領、李承晩から金大中までの歴史をコンパクトにまとめた一冊。金大中までしか網羅していませんが結論から言えばどれもこれも同じ末路で金大中までで十分と言えます。朴正煕と全斗煥以外はポンコツ、李承晩が悪例を作った呪いがこの国を覆っている。まともに付き合える国ではないことだけは確かです。本書を読めば韓国とは何かがよくわかるオススメ本。2018/07/18

wei xian tiang

3
2002年刊。その後の18年間においても,就任時の熱狂的支持,執務中の失策と支持喪失,人気取りのための対日強硬姿勢,退任後の非理追及というパターンを繰り返しているかのように見える。李明博は逮捕,朴槿恵は懲役二十年上告中,廬武鉉に至っては投身自殺している。 著者でなく編集部の責であろうが,韓国語のルビがひどい。어の母音は韓国語ローマ字表記ではUともEOとも綴るが,それを日本語のカナに充てるときにオとあてるのは明らかにおかしい。リエゾンも間違っており,韓国語を知らない人が校したのが明らか。2020/08/29

にゃん吉

3
金大中までの大統領を取り上げますが、何より平和的政権交代がなされないのが印象的。朝鮮戦争、軍閥、財閥との関係等の特殊事情の中で、大統領が強大な権力を掌握(かつて、大統領は閣下、夫人は国母と呼称されていたというのが象徴的でもあり)、維持しようとするが故、独裁、クーデター、逮捕などの歪な事態が生じます。全斗煥、盧泰愚の腐敗が事実としても、遡及法で逮捕、厳罰を下し、特赦で釈放となると、報復、政治的キャンペーンという印象も拭えません。朴正煕の件では、親子二代の栄光と転落を思い、しみじみともしました。      

ハルキゲニア

2
歴代韓国大統領の生涯、功罪を描く。記載の8人全員が大統領職を退いたあと不幸になっている。本作には金大中までしか書かれていないが、その後の大統領もろくなことになっていない。韓国の民主主義はとてもいびつであること、大統領に権力が集中しすぎていることがその原因かもしれない。また、デモによって国の方向性が変わる経験をした国なので、今でも何かとデモが起こるんだなと納得した。2019/01/11

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