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内容説明
戦国時代きっての文化人大名・細川幽斎の長子であり、信長・秀吉・家康という天下取りの主役三人に仕え、肥後熊本藩54万石の礎を築いた細川忠興。文武両道の名将ながら、賤ケ岳七本槍のような華麗な武功談もなく、文化人としても父親の陰に隠れがちである。しかし、本能寺の変や関ヶ原の合戦といった重大な転機に誤ることなく進退し、ついに細川家を磐石たらしめた器量にはなみなみならぬものがあるといえる。本能寺の変では、妻の玉子(細川ガラシャ)が明智光秀の娘であるにもかかわらず、かえって愛妻を幽閉して秀吉に従った。関ヶ原の合戦では、玉子が西軍の人質になる前に自害、さらに戦後は二人の息子が細川家を去るという悲劇に見舞われる。武功を重ね、千利休の高弟でもあった男は、妻や子を失うという犠牲を払いながら、厳しい現実のなかを生き抜いたのである。乱世から太平の世へと激変する時代背景を描きながら、細川忠興の生涯をたどった評伝小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
31
最期に何と言ったんだろうね?2014/09/08
maito/まいと
5
武闘派であり、文化人。そして晩年は口うるさくも子供のよき相談役として歴史に名を残した細川忠興。文化人的側面よりも武将としての気性に内容が割かれている気がするのがやや残念だが、偉大なる父・藤孝の存在、逆臣光秀の娘・玉(ガラシャ)との愛憎、長男次男を放逐し、最後は敵に回す悲劇などコンテンツに事欠かない存在であることを改めて知った。近年では息子との膨大な数の書面でのやり取りが注目されている忠興。父共々非常に興味深い存在である。2011/07/27
BIN
4
父の細川幽斎に比べると武に偏っている気はするが、文武両道な細川忠興を描いた作品。基本的に西軍びいきなので細川忠興も嫌いな方だったけど、少し印象が変わった。義理や人情よりお家を第一にして勝つ方につくことを決断したのは主としては見事としかない。ただその結果、いろいろと家族が犠牲になっているのは無念なところではある。前半は幽斎やガラシャの印象が強く、忠興の印象が薄かったような気がする。2014/05/13
はせこー
4
京都に縁のある細川家(私個人の思い く家を存続させるため、時代の流れをうまく読み、時には非情な決断をする。 そんな細川家の思想が好き。2013/09/23
moonset
3
時代に逆らわず、信長・秀吉・家康に仕えた武将。妻ガラシャの生き方にも共感!2012/02/05




