内容説明
ハワイ大を卒業し、いっしょに暮らし始めたケンと良子。サーフボード作りというケンの仕事が軌道に乗り始めたとき、二人の関係はすれ違っていき・・・。大人になりきれない男女を描いたすがすがしく切ない短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
146
以前、シンガポールに行く事になった時に【読みたい本】に登録したのですが、なかなか手に入れることが出来ず、諦めかけていた作品です。表題作含め全ての作品が、とてもお洒落でクリアな感動を与えてくれます。どの作品もとにかくお洒落な作風で、これだけスタイリッシュな作品もあまり記憶にないかなと。短編集なので、どの作品もしっかりとコンパクトにまとまっており、とても読みやすかったです。どの人物にも苦労や挫折がありますが、‘苦労は報われる’前向きなチャレンジと、静かに訪れる最大級のハッピーに、清涼感が溢れて出ています。2015/06/20
おしゃべりメガネ
126
約五年ぶりの再読で、なぜか突然'再読熱'にうなされてしまい、手にとりました。そもそもシンガポールに行く機会があり、読み始めた作品でしたが、文章の読みやすさと爽やかでどこか懐かしさを感じる世界観は、とても新鮮でした。最近、こういったいい意味でのあっさり&すっきり短編集をあまり見かけなくなった気がするので、たまにはこういった作品もいいかなと。短編集ですが、どの作品の女性を中心(主人公)に描かれており、仕事に恋愛に真っ正面からぶつかっていく姿にエールを送りたくなります。今ではあまり読めない作風の作家さんですね。2020/08/24
HIROKO
5
初読みの作家さんです。人生に、目の前のことに、真摯に向き合う女性たちのとっても爽やかな短編集。さらさらと流れるように読了しました。どの女性たちも魅力的で、勇気ある決断や、どんなことも受け入れる前向きさ、そして芯の強さに、いつの間にか励まされ、力を分けてもらったような気がします。2015/09/20
hasemi
5
喜多嶋さんの作品を読んでみたい、けれど何からにしようか迷っている人へオススメしたい1冊です。久し振りの短編集ではないかと記憶している。長編のシリーズ物も勿論、好きですが、初めてならこの本でまずは、喜多嶋さんの世界を味わって頂きたいです。八編の主人公は、真っ直ぐで、自分をきちんと持っている女性。自分もこんな風になりたいと読む度に姿勢を正します。(2002/11/4)2012/01/09
読み人知らず
2
短編集があっという間に終わる。この人の場合長編が短編並みの読後感だあらほんとにあっという間。一気読みより小分けにしたほうがいいな2013/01/27