内容説明
身につけた品位が、話し方に品格を感じさせるのであって、カクアルベシという型にはまった「お上品」をするのは、むしろ逆の結果になる。いいたいことは「口八分」で止める。「ハイという返事にこそ人柄が出る」……。気品ある話し方の真髄を、やさしい言葉で伝える話し方マニュアル。心の美しさを演出するための「言葉の立ち居振舞い」集。
目次
1 思いやりのある上品な話し方―相手をひきつけて話す(自分がいってもらいたくないことを他人にいわないのが品性 真心のない流暢な話し方は、上品さに欠ける 口下手でも気品は感じられる ほか)
2 自分を活かす上品な話し方―誠実に豊かに話す(自分を活かす上品な話し方は、誠実で豊かな話し方である いいたいことは「口八分」で止める いうべきことを「勇気」をもっていうのは、品格がある ほか)
3 耳に心地よい上品な話し方―美しく正確なことばを話す(ことば以前に美しい心 美しいことばは、上品な話し方の道具 その土地土地の上品な挨拶は美しい ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みつりんご
15
塩月弥栄子さんの「言葉の立ち振舞い集」。文中で紹介されている小説家の言葉がこの本の全てを要約していると思うので留めておく。「口をきく、ことばを交わすというのは、心以外の場所で行われる作業ではない。それは心で行われる作業です。(中略)私たちには、ことば以前に考えねばならぬことがあるのではないでしょうか」自分も年を重ね中身を問われる世代、忘れない様にしたい。2014/06/03
なる
11
言葉遣いには教養が表れる。コミュニケーションにおいて話し方というのはとても重要で、どういった言葉遣いが上品であるか、という言葉との向き合い方についてが綴られており、マナー本とは少し違う。話題探し・話題選びの重要なポイントも挙げられていて、なるほどと。人と対面する職業では役に立ちそうだけれどオフィスワークだと効率を優先されて慇懃無礼と捉えられることもありそう。バランス感覚。難しいのは、相手が言葉の誠実さに肯首しない粗暴さを持っている場合。えてして現代はそのパターンの多いのが悲しいところ。2020/05/09
abekinu
7
読んでいて心が痛かった。正しい日本語が使えていない。。。まずは相手を思いやる言葉を使うようにすることや、きちんとお礼を伝えることからかな。2002年に出発された本でメールでの例については書かれていなかったが、最近ではメールの書き方も注意しなければならないのでそこも気になる2014/12/23
ktmkktaa
6
品良く美しく思われる話し方は、ことば以前の美しい心の反映。正しい言葉を使っていても、心が醜いと良い印象は与えない。キレイな心が、話し方や表情や態度に自然に滲みでている人って素敵です。そんな人になりたい。一朝一夕には身につかないな!2013/10/26
霧子
5
全体的にセンスが古いようで、かえって私には不快に感じるところが多かった。ということは、自分のセンスで問題ないと思っても、年輩の方には不快に感じられるという裏返しでもある。センスや品性はともかくとして、正しい日本語を使うことに注力したいと思った。2013/10/07