内容説明
会社社長の殺人容疑で起訴された青年は、社長の娘との結婚問題がこじれていて動機十分、事件当夜のアリバイもなし。殺人現場の応接机からは彼の指紋まで検出されていた。しかし、弁護士朝日岳之助は青年の無実を信じた。冤罪を憎む白髪の老弁護士の破天荒な法廷闘争が始まった! 白熱の社会派法廷ミステリー。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨーコ・オクダ
24
朝日岳之助シリーズ。頭の中では小林桂樹さんの姿でストーリーが自動再生w社長の娘と交際していたヒラ社員の青年が、その社長殺害容疑で逮捕される。実際、彼はシロなんやけど、取り調べ中に自白!?冤罪を憎む弁護士・朝日が手弁当で奔走。検事と朝日の押し引きが続くほど、社長の娘は何を信じるべきか分からず思い悩み、青年は不安になり、真犯人も苦しみ、刑事は焦る…。最終的に朝日が辿り着いた真相は、冤罪を防ぐことはできたものの、みんなでバンザイするような結末ではなく。まぁ人1人死んでるんやからしゃあないわなぁ。2020/06/04
りん
2
"逆転"とタイトルにありますが、どんでん返しミステリーとは違うかなと思います。後書きにもあるように「ヒューマニティのある推理小説」という部分に重きが置かれています。冤罪を晴らそうとする弁護士が、使命感に駆られて金銭面などは考慮せずに立ち向かう姿は老齢ながら、ヒーロー感を覚えます。ただ、弁護士が最終的な結論にたどり着くところの描写が?でした。加えてもう少し法廷で謎が明かされていく過程などが欲しかったです。ミステリー要素は弱いのかもしれませんが、冤罪に対する強いメッセージをしっかり感じることができる作品です。2020/05/30
ケケろう
2
弁護士の爺さんがカッコ良すぎる。こんなに依頼人を信頼してくれる弁護士は実際にいるのだろうか2010/05/01
7H
1
再読だが十分楽しめた。捕まってもやってないものはやっていないと言わないと、と改めて思った。 それにしても、証拠ねつ造の警官の処置が甘すぎだ!有罪&実刑相当だろ!2018/12/17
青葉麒麟
1
刑事が証拠を捏造したら冤罪もくそもあったもんじゃないなと思う。初めから冤罪って判っちゃってるからそんなにドキドキしない法廷モノだった。しかし九州男児ってそんなに猪突猛進なの?2013/02/09