内容説明
現在の日本の混迷は、ただ経済不振だけの問題だろうか? すべての問題の根源は、戦後、アメリカの占領政策が作り出した、「45年体制」とその精神構造にあるのではないか? 著者はこの問題関心から、日本人が「精神的武装解除」されていった過程を詳細に追っていく。決してさとられぬように極めて巧妙に展開されたGHQによる検閲や言論統制の実態。そして、それに易々と従ったジャーナリズム。「明治憲法改憲すべからず」という敗戦直後の自らの見解を軽々と捨てさった憲法学者。東京裁判を礼讃するがために法律の原則すら投げ打った国際法学者。西欧のありえぬ理想をそのまま日本の現実にあてはめて同胞を嘲笑した「進歩的知識人」。GHQを「解放軍」として利用しつつ、新聞社や出版社を侵食していった共産党細胞。戦後、日本人の精神に対して何が行われたかを総覧し、「見えざる檻」の全体像を暴いた、著者渾身の力作である。
目次
1 「戦後日本」の原点(初期占領政策の形成過程 新憲法の「欽定」と新興宗教 占領の開始と憲法学者の変節)
2 初期占領政策に踊った学者たち(東京裁判礼讃の論理 「正義」「文明」「近代」の背後にあるもの 「戦後政治学の教祖」と日本観の問題 進歩的文化人のイデオロギー構造 岩波出版物の「左」展開 与えたれた「言論の自由」の実体)
3 検閲・思想統制の実態(朝日・読売の「民主」革命 英字紙の変身と出版統制 占領軍と『アカハタ』の愛憎 大通信社の解体 民族派出版物の検閲)
4 日本「精神改造」の成功(「民主的」な精神的武装解除 教育改革と教科書検閲 剣はペンより強し―戦後日本の見えない「檻」 おわりに―二十世紀の日本と二十一世紀の日本)
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