講談社文庫<br> ざぶん 文士温泉放蕩録

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講談社文庫
ざぶん 文士温泉放蕩録

  • 著者名:嵐山光三郎【著】
  • 価格 ¥764(本体¥695)
  • 講談社(2014/12発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062733199

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内容説明

日本の近代文学は湯ぶねの中から生まれた。東に締め切りから逃げてくる先生あれば、西に世を忍び不倫に走る作家あり。温泉は時に彼らを癒し、時に虜にする。夏目漱石、森鴎外から川端康成まで。知られざるエピソードを混じえながら、古き良き時代の温泉とそこに遊ぶ文士たちの交流を描く、異色温泉小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

メタボン

27
☆☆☆☆ 明治・大正の文豪達の赤裸裸なエピソードを軸として、温泉をうまく舞台化しながら、語られる日本文学史といった内容。虚実ないまぜになっているのだろうが、彼ら文豪達ならば、さもありなんとも思わされる。登場する女性がみんな淫乱なのは、やり過ぎか。でも、女性達の奔放さがこの作品の魅力でもある。菅野スガ、与謝野晶子、波多野秋子、小奴、松下俊子など。また、文豪達の意外なつながりも知ることが出来て、当時の文壇の狭さが面白かった。2020/08/20

はる

14
買い本。このさわやかな格子模様は実は浴衣の柄であったのか。ざぶん!著名な文士たち(国語の教科書に載っている人いない人、社会科の教科書に載っている人いない人)が、楽しんだり悩んだり書いたり書けなかったり妬んだり喧嘩したりご乱行したり没したり。ほんとうにみんなざぶん!が大好き。そしてだんだんお湯が濁っていくような気がするのもお約束。読んでない作品が山盛り出てきてちょっと赤面。2016/10/20

モリータ

9
『文人悪食』の温泉版を想像して読みはじめたら小説だった。2014/09/06

冬見

8
史実を盛り込みつつ、フィクションとして仕上げられた作品。これまでの『文人悪食』シリーズをイメージして読み始めたので驚いた。しょうもない近代文学親父ギャグや前時代的な「古き良き」アゲに時折閉口しつつ、スルッと読み終えた。うわ、となる瞬間はあるが、軽い読み物としておもしろい。性愛小説風味になりがちなのが若干しんどい。この人の本は最初に読んだ『文人悪食』をなかなか超えない。フィクションというくくりだから仕方ないが、参考にしたという200余の文献リストがないので何から情報を得たのか分からないのが残念。2020/02/10

Koki Miyachi

4
「ざぶん」とは湯に入る音である。と冒頭にある。全34話にわたり明治大正の時代の文士たちの軌跡を、温泉に絡めて構成した一大絵巻物なのである。登場人物は実在の文士ばかり。歴史的事実に著者の想像のフレーバーが掛けられている。えっ?と驚くような大胆な解釈もあるが、文士同士の人間関係、出版社や文芸誌の背景やイデオロギーといった複数の関係性が整理され、あの時代が網羅的に再構成されていて大変面白い。それにしても、この時代の文士は温泉大好き。長逗留して執筆に励んだり、愛の逃避行をしたり温泉は何とも素敵な舞台なのです。2013/01/05

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