中公クラシックス<br> 法の哲学II

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中公クラシックス
法の哲学II

  • 著者名:ヘーゲル【著】/藤野渉【訳】/赤沢正敏【訳】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 中央公論新社(2014/01発売)
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  • ISBN:9784121600219

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内容説明

「理性的なものは現実的であり、現実的なものは理性的である」という有名なことばは、本書の序文に出てくる。主観的な正しさより客観的な理法、正義を重んじたヘーゲル最後の主著。

目次

第3部 倫理(家族 市民社会 国家)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゅん

17
めちゃ面白く、ヤバい本だった。個人における道徳の原理から始まり、市民社会、国家へと至る運動の中の法(ルールと倫理の二重性)を描くのだが、最終的には国家と個人の統一、戦争の不可避、ゲルマン的国家の誕生を説いている。つまり、これほどナチスを倫理的・論理的に擁護している本はない。しかし、国家を超える普遍的な法は措定できない等、現在の問題に通じる認識が示されており、当然ながらヘーゲルを簡単に論駁できない。ヘーゲルの書物を抱え込んだ19世紀以降のヨーロッパって、やっぱりすごい大変な地域なんだと思い知った。2024/01/11

グスタフ

9
今まで同一視されていた政治的国家と欲望の体系たる市民社会を区別したことがヘーゲルの功績といわれる。ヘーゲルにとっては、個人の幸福を保障する事が、国家の究極目的ではない。地上における神のごとく国家を崇拝し、その独立性を守るためには、生命を犠牲にさらすことが積極的価値として求められるのだ。戦争は絶対的な悪と見なしてはならない、むしろ、戦争は、いかにしても死すべく定められた個人が倫理的実在へと高められる契機となるのだ。勿論、今の時代この考え方は、全面的には、賛同できるものではない。2013/09/15

yuui02

3
家族から市民社会、国家そして絶対精神へ。余剰問題、世論、ショックドクトリン、戦争により国内を統一することについても中で触れられてる。カント批判も。2015/07/03

Ikkoku-Kan Is Forever..!!

3
第一部、二部で立てられたフラグをこの第三部において全力で回収していく。だから構成といい論理展開といい『法の哲学』は実に読みやすい。だから、第三部において、第一章:家族、二章:市民社会ときて、三章の国家が如何に演繹されるのかという点すごく楽しみだったんだけど、そこにきて、実は国家というのは倫理的理念の現実性として既にそこにあったんですよみたいな話になったときは、まるでお釈迦様の手の上を飛んでいた孫悟空みたいな気分でした。そこだけよく分からず。如何なるものが倫理的理念の現実性としての国家を担保してるのか。2013/07/20

3
「倫理」「市民社会」「国家」を収録。ヘーゲルが個人と家族の外の場面としてあげる「市民社会」は、資本主義を支配する市場原理を国家の原理から独立したものとして認識される。個人の特殊欲求は市場により満足させられ、そのもつれあいの中から普遍的事象が形成される。その普遍的事象が統合されたものが「国家」であり、そこでは人倫的意思が国家に従属するものであることを個人が意識することで、自らの活動の本質・目的・所産を実体化することが可能となる。200年の時を感じさせず、今日の法や国家のコンボン原理が見事に捉えられている。2010/12/08

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