内容説明
タクシー運転手の野上雄貴は、GCS幼児教育センターから入社要請を受け、不審を抱く。GCSが発明した「金のゆりかご」と呼ばれる機械で育てられ、一時は天才少年ともてはやされたが、能力の限界を露呈し見捨てられた自分。真意を探るうち、子供が次々と精神に錯乱をきたした事件が浮かび上がる。やがて、ある母親が失踪、殺人が……。先端科学に切り込む新感覚ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
昼寝ねこ
94
天才児をつくるための幼児特殊教育と臓器移植に斬り込んだ推理小説。26年前(1998年)の作品なので当時としては最先端の医学水準だったのだろうが、今ならES細胞やiPS細胞などの研究成果を踏まえて違うアプローチになったかもしれない。天才児と障害児の命の重さに苦悩する両親の葛藤が辛かった。小説自体はかなり長編なのでもう少しコンパクトにして欲しかったが、後半からのミステリー部分は面白かった。特に終盤は二転三転の展開で、ラストの真相にはマジで驚愕した。ラスボスはお前だったのか‼️と思わず唸った。2024/10/20
アッシュ姉
62
北川さん二冊目。デビュー作『僕を殺した女』に比べると、だいぶ読みやすかった。終盤のどんでん返しの連続は共通するところ。ただ一冊目で免疫がついてしまい、最後の行を読むまで騙されんぞと構えてしまったので、面白さが半減したかも。子を持つ親ではないので、いまひとつ乗りきれなかったのもあるけど、この方の長編はちょっとしんどい。次こそ短編へチャレンジしたい。二転三転が好きな方、幼児教育に興味がある方なら楽しめるのかな。2016/01/18
とくけんちょ
52
読み切りました。脳を変化させることで、天才は生まれるか。いやー、殺人や謎も十分あるのだが、何分、非常にスロースタート。そして、後半に入ったところから、謎が謎を呼び、スピードアップ!しかし、最後はまたややこしい。練りに練ってるんだろうけど、エンタメとしては、読者に伝わりにくい。佳作であることは間違いなく、ストーリーやアイデアが楽しめることも間違いない。2019/02/09
ジンベエ親分
47
北川歩美の代表作と言われている作品。脳科学の知見を基礎に幼児教育、双子の入れ替え、心臓移植等の要素を散りばめながら特殊教育、そして殺人事件の真相に迫っていく。北川氏お得意の、ぎったんばったんと何度も起きるどんでん返しがあるので、相当集中して読まないと話の流れに振り落とされるが、辿り着く真相はかなり衝撃的。や、それも本当に真相か?と思わず疑ってしまうけど(笑) 人によってはかなりの分量を占める科学解説に辟易するかも。胸糞悪い天才児達は哀れで魅力的だが、でもやはり胸糞悪い。で、秀人のエピソードは放置なの?2017/12/24
いろは
39
300ページ強、しかも2段。開いた瞬間軽く後悔(笑)。しかし脳をデザインする早期教育…に関する話から始まるこの本に、冒頭からぐいぐい引き込まれた。引き込まれたんだけど、んー、後半から失速。次々明らかになる出来事は面白いんだけど、いかんせん動機が弱くない?といった思いを抱えて読了。ホントひとつひとつのエピソードは興味深いものなので、ちょっと詰め込みすぎて雑な感じになっちゃったなぁと。ごめんなさい(_ _;)★★★2018/11/25
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