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内容説明
科学者でありキリスト者であったパスカルは、また比類なき人間探究者でもあった。その理科的才能(幾何学の精神)と文科的才能(繊細の精神)の見事な融合が『パンセ』に結実する。
目次
パンセ(永続性 表徴 預言 イエス・キリストの証拠 奇跡 論争的断章)
小品集(真空論序言 覚え書 ド・サシ氏との対話 幾何学的精神について)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
tokko
15
下巻はキリスト教への論考が続く。聖書の知識がないので正直しんどい。そのため斜め読みで終わった。2016/09/15
吟遊
12
実はとてもわかりにくい本(現在の日本人の多くには)。『護教論』のためのメモ書きの側面が強く、ひたすらに聖書に拠った引用と議論が断片的に書き留められている。モンテーニュを「純粋な懐疑論者」と呼ぶところや、幾何学を「真の推理の規則」をもっている、と書くところなど、先人たち(たとえば、スピノザ)とパスカルの距離を測らせてくれるのが面白い。2017/05/29
たんたんx
11
パスカルがこれほど信仰心に篤い人とは知らなかった。この巻は、私の様に聖書を読んだことがない読者にとっては、なかなか理解しづらい内容だと思う。むしろ、本編より巻末の小品集の「真空論序言」や、「幾何学的精神について」の方が興味深く読めた。2016/04/26
ともブン
9
宗教者は合理性や一貫性を超越した強引な論旨を展開する印象的がある。このパンセも。これほど頭脳明晰な数学者なのに信念に関してはずいぶん非理論的なのが不思議。スピノザのように宗教は道徳の教科書としての役割のみというスタンスの方が個人的に健全だと思う。 ちなみに付録のミニ語録は解説付きでより理解が深まり楽しいけど、なぜこの本の翻訳を使わなかったのだろう?表現がすこし違っていて戸惑った。 本書で度々引き合いに出し批判の的にしているモンテーニュの『エセー』が気になったがこちらは大ボリュームとのことで寄り道を断念。2023/03/30
エジー@中小企業診断士
4
永続性、表徴、預言、イエス・キリストの証拠、奇跡、論争的断章。宗教論が続く。793身体から精神への無限の距離は精神から愛への無限大に無限な距離を表徴する。なぜなら、愛は超自然であるから。あらゆる物体の総和もあらゆる精神の総和もまたそれらのすべての業績も、愛の最も小さい動作にも及ばない。これは無限に高い秩序に属するものである。862二つの世界、新しい天と新しい地の創造、新しい生命と新しい死、すべてのものは二重であって、しかも同じ名称を持っているのである。912道徳と言語とは特殊的であるが一般的な知識である。2024/05/09
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