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内容説明
かつて日本の中心であった飛鳥の地は、いまだ多くの謎に包まれており、発掘調査には多くの関心が寄せられる。しかし新しい発見にばかり目が奪われ、飛鳥自体の意味がなおざりにされてはいないだろうか。著者は飛鳥を古代史の舞台としてだけでなく、「日本」が誕生した地と位置づける。本書を手に、独特の石敷や湧水施設など様々な解釈が入り乱れる遺構をたどるとき、今までとは異なる飛鳥の姿があなたの前に現れるはずだ。
目次
序 飛鳥―「日本」が誕生した場所
第1章 「日本」と「天皇」
第2章 百敷きの宮
第3章 池を穿り苑をつくる
第4章 飛鳥寺のあたり
第5章 女帝斉明
終章 水の王朝
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みにみに
5
斉明朝のころの飛鳥は、石と水の都だったとか。石敷きの宮や、凝った噴水のある池。周りの田園風景からは別世界の都の風景だっただろう。この春は絶対飛鳥に歩きにいこうっと。2016/04/01
やす
4
古代飛鳥を水の視点からとらえた本を読むのは初めてだったのでとても新鮮だった。発掘によって得られた知見とその他の限られた資料をもとに、古代のありさまを想像するのはとてもロマンがある。2018/10/24
キアヌ安倍
4
古代日本の中心であった飛鳥。なぜ支配者達は石造物や水にこだわったのか?ひとつの答えがわかりました。2017/06/27
スズツキ
3
水落遺跡の美しさよ!2015/01/30
星乃
2
本来、日本は神話の国だったが神道派の物部氏との争いに仏教派の馬子と聖徳太子が勝利。以来、神仏集合のような宗教観になってしまったのかなあと思っていたが、道教・神仙思想の影響も根強い。なんでもかんでも上手く取り入れ融合させてしまうのはいかにも日本人らしい。悪く言えば節操がないのか?でも、面白い。水や時を制するものが世界を制す。水時計の出現で我々は労働時刻が決められ天皇に支配されるようになってしまったようだ。2023/09/10