風の陣【立志篇】

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風の陣【立志篇】

  • 著者名:高橋克彦
  • 価格 ¥630(本体¥573)
  • PHP研究所(2012/11発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569575865
  • NDC分類:913.6

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内容説明

八世紀中頃の黄金発見に端を発する奥州動乱と、中央政界の血腥い権力抗争を描く大河ロマン。本篇は全三部構成の第一部であり、奈良朝を震撼させた「橘奈良麻呂の乱」を中心に描く。蝦夷の若者・丸子嶋足は、黄金を土産に帰京する陸奥守・百済敬福の従者となり、平城京に上る。朝廷の野心から陸奥国を守るための上京であり、敬福の後押しもあって兵衛府に仕えることになった。やがて、八年の歳月が過ぎ、番長に出世していた嶋足のもとに、同じ蝦夷の若者・物部天鈴が現れる。天鈴は嶋足を衛士府の少尉・坂上苅田麻呂(田村麻呂の父)と引き合わせ、苅田麻呂に採り立てられるよう仕向けた。一方、中央政界は、橘諸兄の死後、その子・奈良麻呂と藤原仲麻呂との対立が激化。奈良麻呂派による仲麻呂打倒の策謀が進行する中、嶋足はそれを未然に防ぐべく、渦中に身を投じていくのであった……。奥州動乱前夜の若き蝦夷たちの躍動と葛藤を、壮大なスケールで描く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

レアル

61
奈良時代の大仏建立の際に不足する黄金が陸奥で見つかった!とするところから始まる物語。今まで見向きもされなかった陸奥がその黄金を目当てに朝廷が乗り出してくる!と蝦夷Vs大和朝廷抗争の物語かと思ったら、それは大枠でまずの序盤は橘奈良麻呂の乱を軸にこの巻は展開された。史実にオリジナルを加えた物語で時折史実とオリジナル物語に混乱しながら読んだが、物語的には展開が早く躍動感溢れる文章で面白い。「火怨→炎立つ→天を衝く→水壁」と続く物語。まずは「風の陣」5巻を読む。 次巻「大望篇」へ。2018/05/14

財布にジャック

59
まずは、高橋さんごめんなさい。「火怨」「炎立つ」「天を衝く」を前に読んだ時に、東北3部作だと認識していましたが、この作品を入れて蝦夷4部作というそうですね。時系列順に行けば「火怨」の前を描いたこの「風の陣」から読みたかったのですが、実際は最後になってしまいましたが、これから全5冊を味わって読みたいと思います。まずこの立志篇は橘奈良麻呂の乱がメインでした。準主役と思われる物部天鈴が魅力的で早速お気に入りキャラ決定です。勿論主役の丸子嶋足も大活躍でした。続きが楽しみです。2012/09/25

gonta19

58
2007年2月18日Amazonにて購入。 2014/5/10〜5/15 約二年ぶりの高橋作品。今作は、奈良時代、橘奈良麻呂の乱に絡む蝦夷の丸子嶋足の活躍を描く。高橋氏のライフワークとも言える、闘う蝦夷の物語。いつも書く事だが、氏の描く主人公はいつもながらに漢気溢れておりカッコイイ。続きが愉しみである。2014/05/15

kawa

36
著者の「陸奥四部作」のうち時代的に最も初期の時代を描く本作(全5巻のうちの1巻目)。東大寺大仏開眼間もない奈良の地、「橘奈良麻呂の乱」を中心に蝦夷の地の平和のために知略をめぐらす蝦夷の丸子嶋足と物部一族の天鈴を描く。激しい権力闘争に明け暮れる当時の政治家の様子が興味深いが、複雑・摩訶不思議な対立関係に度々混乱しながら次巻へ。2020/06/28

藤枝梅安

24
蝦夷の有力者の息子・丸子嶋足は京に出向き、兵衛府で都の治安を守っている。陸奥の国で黄金が発見され、朝廷の陸奥に対する見方・対応の仕方が変化する時期である。嶋足は物部天鈴の助けを借りて、都で認められる働きをせんと奮闘する。が、橘奈良麻呂の政府転覆の動きを察知し、奈良麻呂と敵対する藤原仲麻呂との抗争に身を投じる。嶋足の願いは自らが陸奥守となり、奥州に平和をもたらすこと。そのためには何をなすべきか、苦悶の日々を続ける。鮮麻呂との交流、天鈴の妹・水鈴への思慕。嶋足は迷いつつも蝦夷の平安のために戦い続ける。2011/01/25

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