中公新書<br> 天皇誕生 日本書紀が描いた王朝交替

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中公新書
天皇誕生 日本書紀が描いた王朝交替

  • 著者名:遠山美都男【著】
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • 中央公論新社(2015/01発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121015686

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内容説明

神武以来、連綿と続く万世一系の皇統の歴史を綴った書物として尊重されてきた『日本書紀』。戦後はそれに徹底的な批判が加えられ、王朝交替という、万世一系とは対立する古代史が提唱されるに至った。本書は『日本書紀』の神武天皇から武烈天皇までの物語を精細に読み解き、その叙述を貫く主題・構想や歴史認識を鮮やかにあぶり出す。律令制国家として新生した日本が描こうとした天皇と国家の歴史とはいかなるものか。

目次

序章 万世一系と王朝交替と
1 律令制国家と天皇―その誕生の物語(イワレヒコの東征―神武天皇 神々のむすめとの蜜月―綏靖天皇~開化天皇(欠史八代)
ハツクニシラス天皇―崇神天皇・垂仁天皇
疾風、ヤマトタケル―景行天皇・成務天皇
皇后、海をわたる―仲哀天皇・神功皇后
胎中天皇の栄え―応神天皇)
2 中国的王朝―その興亡の物語(恋する聖天子―仁徳天皇 反乱、また反乱―履中・反正・允恭・安康天皇 大いに悪しき天皇―雄略天皇 繰り返される断絶と再生―清寧・顕宗・仁賢・武烈天皇)
終章 再び、万世一系と王朝交替と

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Tomoichi

18
日本書紀から天皇誕生の謎に迫っていくが、結局継体天皇が初代ということか?2024/02/04

terve

18
『日本書紀』の輪郭を掴みつつ、神武天皇~継体天皇までの解説を行っています。個人的に、雄略天皇に至るまでの皇位継承(いわゆる「倭の五王」時代。特に仁徳・履中・反正・允恭・安康・雄略)に関しては、漠然とですが不自然を感じていました。その一つの答えが載っており、首肯できる部分も多いです。ただ、鵜呑みにするわけにはいきませんね。また、武烈天皇の記事は雄略天皇の次にあったものを意図的に引き延ばしたという説なども、非常に興味深いものでした。全てに賛同はできませんが、示唆に富んだ本ではないでしょうか。2019/09/05

karatte

16
古書店にて200円で。万世一系を説きつつ武烈→継体間に王朝交替を匂わせる日本書紀の記述を読み解き、中国(当時は唐)が誇る長大な王朝の歴史に対抗すべく、自国史として天皇の系譜を〈紡いだ〉のだと主張している。その当否は扠措くとしても、特定の天皇を指して実在云々を論うことの不毛さは理解できるし、まるでその生涯における自分の役割を予知するかのような各天皇の和名は、確かにそれら一連の記載が史実ではなかったことの証左になっているのかもしれない。鵜呑みにはできないが示唆には富んでいる。2016/02/21

可兒

7
あいかわらず中公は新書でも深くつっこんでいきやがる。困ったものだ(褒め言葉)。それでいて、日本書紀の編者がどういう認識と前提を持っていたのか、という視点がわかりやすく記されている。いい本だ2010/07/26

4
面白い!良書です。いつかは古事記や日本書紀を読みたいと思っていたので、巻末にある通り入門書として有用だったので嬉しい。そして何よりも面白い。ふとした拍子に重心を失って転倒、箸が陰部に突き刺さり、それが原因で亡くなったヤマトトトヒモモソヒメの墓を「箸墓」と呼ぶ?ひどい。双子の誕生に驚いた天皇が碓に向かって絶叫したので、兄がオオウス(大碓)、弟はオウス(小碓)?いい加減だ。このオウスがヤマトタケルだからまた笑える。あとアマテラスの息子の名前、マサカアカツカチハヤヒアメノオシホミミノミコト。長すぎです!2013/06/16

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