内容説明
“ビール命”の著者は「泡仕掛け人間の考えているしょうもないことをつづっただけの本」などとケンソンしているが、信じないほうがよい。怪しき想念とともに、哲学的考察や文明批評も挿入された、笑えるけど油断のならぬエッセイ集。過激な刺身ファンの心境と体験を語った「刺身偏愛」から、キョーフの大腸検査の顛末「怪しいケツメド探検隊」まで全12章。現代版『草枕』を思わせる作品もあるのだ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
50
ジャンル分けに困る、とはシーナさん自身が書いている通りだろう。エッセイの中にいきなり回想の一部として、小説の断片が乱入してきて、エッセイを引っかき回す構造が、どの作品にも現れる。これが「麦酒主義」か?(……ちがうと思う・笑)。読メ登録後の椎名誠本は、ほぼ探検隊ノリが多かったから、この本は異色だ。とはいえ、もうひとつの椎名誠世界も読まなくてはね。2019/02/24
ソラ
13
内容(「BOOK」データベースより) “ビール命”の著者は「泡仕掛け人間の考えているしょうもないことをつづっただけの本」などとケンソンしているが、信じないほうがよい。怪しき想念とともに、哲学的考察や文明批評も挿入された、笑えるけど油断のならぬエッセイ集。過激な刺身ファンの心境と体験を語った「刺身偏愛」から、キョーフの大腸検査の顛末「怪しいケツメド探検隊」まで全12章。現代版『草枕』を思わせる作品もあるのだ。 2009/04/06
読み人知らず
6
エッセイなのか創作なのか図りかねる作品であったがどうやらその通りであいまいであった。面白いんだけどね。岳も大きくなったし。2016/04/09
まのん
5
タイトルに惹かれて買ったわけだけどタイトルと内容には大して繋がりがあるわけでもなく、そして少しずつ寝る前に読み進めてみたけど何一つとして覚えている話がなく、徹頭徹尾地頭のいい(重要)酒飲みのつれづれなる戯れ言であった。2014/06/11
かい
5
白い原稿用紙を前にして、椎名誠は妄想の世界を飛翔する。モンゴルと、日本の少年たちに、それぞれの国の映画を上映するという試みの章に魅せられた。あと寄生虫は怖いな。…父から貰った本なのだが、表紙の裏にサインがあって驚いた。意外に可愛らしい字だった。2009/04/06