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内容説明
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1943年上野動物園の猛獣虐殺は、空襲を身近に感じさせようという軍事上の意図があったことを立証する。
目次
1 問題の発見(ぞうもかわいそう―猛獣虐殺神話批判 原爆観の退廃―那須田稔、猪野省三、片山昌造の場合 第五福竜丸物語・断章)
2 原爆、沖縄、そして戦争責任(飢餓集団の子どもたち 広島のヒロ子たち―原爆体験と今西文学 戦争児童文学、三つの「非」 ほか)
3 世界に目を向けて(二つの国をむすぶ本 世界の戦争児童文学から見えるもの)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Wisteria
9
これはなかなかの手厳しさ。有名な戦争児童文学に対して、バカじゃねえの的な著者のツッコミが鋭過ぎて不謹慎ながら笑った。しかも、これはダメ!あれもダメ!詳しくは知らないけどね!みたいな書き方も多くて、無理矢理批判してないかい?と話半分に読んだ部分も多々あり。勿論あからさまな矛盾を含んだ作品の紹介もあり、正しい知識を持つ事、なんでもかんでも額面通りに受け取らず自分の頭で考える必要を感じた。『かわいそうなぞう』は私も時系列がおかしいと感じていたのでスッキリした。『風が吹くとき』の解釈はすごく勉強になった。2017/08/03
ふぁんと
4
従来の戦争児童文学への批評文です。 ちょっぴり、筆者の都合のいい部分は裏付けが弱かったりする部分もありますが、概ね納得しながら読めました。 「かわいそうなぞう」の例に顕著でしたが、意図的にしろ無意識的にしろ、児童文学内で当時の状況が歪曲して伝わってしまう。それが、丁寧に分析されていて、何も疑わずに受け入れて子どもに読み聞かせてしまう大人側の責任についても考えました。2013/05/18