内容説明
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全世界に恐怖と惨劇を巻き起こしたナチス第三帝国。この国家は、大衆を相手にした宣伝に力を注ぎ、過った方向に著しい効果をあげた。しかし、その実態を伝えてくれる資料は極めて少ない。国民を「負」に煽動して一致団結させ、世界に大きな悲劇をもたらしたものは何か?その歴史を理解するため、国家を維持、拡大する目的をもって発行、流布されたナチス・ドイツ時代の印刷物を大系的に分類して紹介する。本書は、デザインが「国家の意志」に利用され、過ちを犯した歴史の経過を伝えるためのガイドである。
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目次
第1章 アドルフ・ヒトラー
第2章 ベルリンオリンピック
第3章 ヒトラーの帝国
第4章 ヒトラーの宣伝
第5章 証明書・郵便物・切手
第6章 謀略の小道具
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
姉勤
24
軍服をフォーマル化したり、ショウアップされた近代オリンピックの元祖だったり、メガネに適わぬ芸術を廃頽芸術と決め付けたりと、「美」にはうるさかったナチスドイツ。建築や、兵器、勲章、軍旗に軍票、切手とポスター、カレンダーなど、出自を問わなければ、近代芸術の粋といっても過言ではないセンス、構図、レタリック、そして最大の魅力にして問題は、侵略や軍事行動が”素晴らしく”見えること。それはオリエンテーリングやピクニックに参加しているかのように、銃後の女性は乙女らしく描かれる。後世、模倣者が絶えないのは当然であろう。2015/09/03
yoneyama
8
著者はコンゴ内戦に参加したという経験のある小説家とのこと。ナチプロパガンダの、一般庶民レベルに及ぼした遺品で、絵葉書セットや卓上カレンダーなどの蒐集品が263点これでもかと全部カラー。かっこいい、決まっている兵隊募集ポスターやベルリンオリンピックやニュルンベルク党大会。バッジ。英雄将校たちの肖像画など。もともと絵葉書だから文庫サイズで十分。巻末解説にもあるけど、ナチスの美学には死を志向する要素が振りまかれている。ドクロや死神、こんなものさえ国をまとめる憧れになるのか。2021/01/22
アキコ
2
著者が収集したヒトラー時代の絵はがきや切手やコインをカラーで紹介している一冊。ドイツというと「バウハウス」のイメージがあるため、この本を手に取りました。2018/05/02
tkm66
1
資料2006/01/18
カステイラ
0
フランス占領地とドイツ本国のカレンダーの質の違いが興味深かった。兵器マニアにはたまらない一冊かもしれない。読むに従って郵便関係のコレクションに偏っていくのが気になった。ナチス時代のプロパガンダを詳細に知るというよりは、こんなものがあったのねという感覚で読むといいと思う。2015/07/12