内容説明
「ある人物を、殺してもらいたい」。菊池隆友と鳩子の若夫婦は、突然の話に言葉を失った。お金はないのに自由な暮らしをしたい、という好き勝手な生活ゆえに膨らんだ借金に困り果て、鳩子の親戚である会社社長に泣きついた二人は、借金を肩代わりする条件として、殺人を依頼されたのだ。背に腹はかえられない。二人はターゲットの身辺調査に取りかかる。しかし彼らを待ち受けていたのは……。息をもつかせぬ傑作長編推理。1987年刊行。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
83
本作も岡嶋氏には、珍しいサスペンス系。主人公は俗に言うバカップルらしく、浅はかな考え方で日々その1日を過ごしている。よって借金で首が回らなくなり、返済の為に殺人の依頼を受ける事になる。無事ターゲットの隣室に移り住んだ二人、果たして計画は旨く行くのか。先ず、主人公二人の会話や生き方を、楽しむ事が出来れば良しだろう。私は逆に腹立たしく読書意欲が削がれた上に、こんな二人では殺人は無理だろう、頼む方もどうかしていると思ってしまった。案の定、途中から騙し合いに流れは変わる。ユーモアサスペンスは、成り立つのか疑問だ。2018/11/02
背番号10@せばてん。
25
2000年10月21日読了。岡嶋二人の作品の中では、かなり微妙…。2000/10/21
すたこ
24
★★★★主人公のカップルがどうしようもないんだけど可愛らしくて憎めない。その性格に賛否両論あるようだけど、個人的には愛すべき二人。楽しい会話にニヤニヤ。そんな二人が殺人依頼を受けてしまうんだけど…。その結末が驚きの展開。物足りないと思いきや、予想外の真相があって安心。所々、無理があるんじゃないかという行動があったりするのは御愛嬌(笑)2014/05/18
asako
17
安定の岡嶋二人作品。ダメダメな夫婦だケド、可愛らしい夫婦。なかなか憎めない♪♪テンポ良く進んでいくから、スイスイ読めました♪♪やっぱり好き。2015/03/22
coco夏ko10角
16
最近読んだ本がつまら…自分に合わないのが多く、読書満足度が低かったのでハズレ無しの岡嶋二人を。そして期待に応えてくれる、本当にいい作家だ。「もしもド素人夫婦が依頼されて殺人をしようとしたら」というもので、なんとか頑張っているものも折り返し辺りからとんでもないことに!二人の駄目っぷりや会話も面白かった。2013/07/23