内容説明
なぜそれほどに私に固執するのだろう。私を愛してもいないのに。■カサンドラは胸騒ぎがしてならなかった。社長のラングに呼びつけられて、フィアンセのアランとともにアメリカまでやってきたが、なぜか不安が胸を去らない。着いた翌日には、昇進をほのめかすラングの指図に従い、アランは嬉々として出張に行ってしまった。その上、せっかくだから観光してはというラングの提案で、ラスベガスへ行くことになった。二人きりで……。向こうでアランと落ち合うというけれど、それまでのほんの二日がなぜこんなに不安なのかしら。何かを胸に秘めているようなラングにおびえながらも、カサンドラは正面から事態に立ち向かおうと決意した。一週間たてば、晴れてアランと幸せになれるのだから。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
31
勘違いで復讐するために計画的に部下の婚約者を奪って脅迫して結婚まで持ち込むヒーローの周到さにビビる。ところがヒーロー、おかしいんです。どうでもいいはずの結婚式に美しいウエディングドレスを用意し、お手軽な式をするためにラスベガスに行ったはずなのに伝統的な教会を選び、一か月もハネームーンに費やす。結婚した理由を語るのは終盤で、わざわざヒロインの親友を呼び出しことの次第を語らせるまで最終的な判断をしない。最初からヒロインにメロメロなんじゃないの!でももっとひれ伏してほしかった。説得じゃなくて懇願して欲しいのよ!2014/04/30
てん・ゆう
6
何というヒーロー!ヒロイン婚約者の小物ぶりを強調してるけど、あんな現場を見せられたら誰でも悪態つきたくなるわ!ヒロインは流されすぎですぐ順応する。悪くはないけどこんなヒーローでいいのか?2011/04/01
麻琴
4
再読。これだけ酷いヒーローもなかなかいないという最悪男。勘違いの復讐を企てるヒーローはハーレクインではよくある展開だけど、このヒーローは別格に質が悪い。そして読後感を悪くしてるのは間違いなくヒロイン。変なストーカーにつきまとわれたのはヒロインの責任だけじゃないけど半端な優しさでストーカーを告発しなかったのはまずいと思う。罪は償わせないと。そんな流されやすい女だから最悪ヒーローにもつけこまれる。結局ヒーローが糾弾されないからすっきりしないんだと思う。☆02015/05/28
りりか
4
このヒーローは無理。強引というか傲慢というかやることが性格破綻者のすることにしか思えなくて無理。そしてそんなヒーローに気持ちが傾くヒロインのことも理解できなくて無理。ヒーローの行動が種明かしされたあとも、まったく両方に感情移入できないまま終わりました…2012/02/10
ひまわり
4
用意周到で執念深いヒーロー。こんなヒーローイヤだ!流されて簡単に許すヒロインも問題。2012/01/19