内容説明
「北朝鮮が日本の原子力発電所をゲリラ攻撃してきた場合、防御策はあるのか」「日米ガイドライン関連法案が成立したが、有事の現実事態に完全対応しているのか」「そもそも“有事”とは、どのような事態を指すのか」……こうした素朴な疑問に対して、正確に答えられるどころか、平時から考えている日本人は、政府関係者や研究者を除けば皆無といっていいだろう。それもそのはず、政治家が国の安全について言及しようものなら、マスコミが大騒ぎし、政治家生命を奪われてしまうようなお国柄である。その一方で、「テポドン」「不審船」が自国の領空界を往来すると、蜂の巣をつついたような騒ぎになる。かくもアンバランスな意識を有する日本人だが、それはマスコミのせいばかりでなく、有事についての想像力を働かせる場がなかったことも大きい。本書では、一編集者が読者に代わって素朴な疑問を若き軍学者にぶつける。「日本有事」を考える知的問答集。
目次
第1章 有事とは?日本をめぐる国際緊張の構図
第2章 日米関係、そして「自立防衛」構想は?
第3章 戦後の国際経済競争システムの課題
第4章 日本人の歴史的国防意識は?
第5章 日本人のキャラクター
第6章 「日本人の戦争」を武器思想から再考する
第7章 国内における自衛隊の立場について
第8章 自衛隊の実力は?
第9章 わが「ストック情報」へのこだわり
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がんぞ
4
(小林よしのり『戦争論』について)「読まなくとも、これまで既出の言説を総合しビジュアル化したということぐらいはわかるのだよ」。/《国交断絶通告》はじつは真珠湾攻撃直前に届けられていたのではないかと俺は疑っている。野村大使は手交前に『時間つぶし』にある教会の日曜礼拝に参加した←『礼拝参加者は、なぜか解除不能機密になっている』。真珠湾攻撃が不当でなかったとしたら(民間人死者のほとんどは、うろたえた米軍対空砲火砲弾の市街地落下である)?英米法の《原告被告対等》の原理のもとで『平和に対する罪』間違いなく言えるか?2016/09/18
がんぞ
4
’00年刊教唆絶大。著者は元陸上自衛隊、年下の方の言説に教えられること多い(団塊はクズ)、軍学者を自称「日米安保解消&核武装」を持論とする/p99明治の元勲たちは‥経験から外国人も自分たちも庶民も「性悪」だと思っていた‥近代日本の成功した部分は「性悪説」の勝利だった。その人間性悪説を日本人に正式に放棄させたものが、あの敗戦後につくられた「日本国憲法」だ‥前文に高らかに謳う如く、外国すら信じられるのだとしたら、どうして内国民を疑ってよいだろうか。援助交際や公務員の暴走すら、「日本国憲法」の当然の帰結なのだよ2015/04/06
がんぞ
2
p109〝外交のうえで、国家はどういうときに強硬になったらいいんでしょうか〟「これはバカのひとつ覚えでいい。無害者は絶対に攻撃するな。有害者には必ず反撃しろ。‥どんなにいけすかない奴でも、君に実際に害を加えていない者を攻撃してはいけない‥いっぽう、それがどんなに強そうな奴でも、あるいは弱そうな奴でも、君に実際に害を加えている者を見逃してはいけない‥これが『アメリカ時代』(《国民主権》前提の)の諸国民の『道』であり徳目だね」。《戦争はいけない》と機械的に反復高唱し、狼藉されれば米国に流し目する惨めな幼稚思考2016/08/06
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